冬が終わり、北イタリアも過ごしやすくなってきました。イースター(パスクワ)は、イタリアでは仕事がお休みになるので、ミラノなどの都心に住む多くの家族は自然のあるところに旅行に行きリラックスをします。一方、小さな街に住んでいるイタリア人は、家族と自然の時間を楽しみます。
「お散歩ついでの山菜摘み」をするのも一つのリラックス法。私たち家族も、クラッカーとサーモンペースト、パニーニを持って、緑の中でちょっとしたピクニックをして、森の中を散策。春は、動物たちも元気になり、今回の散策で野生の鹿4頭と、うさぎに出会いました。
※イメージ
イタリアのかっこいいお父さんは「自然を知っている」
田舎のイタリア人のかっこいいお父さんの条件は、「住んでいる周りの山や丘を知り尽くしていて、どの時期にどこで収穫できるか的確に知っていること」なんです。イタリアの男性は子供の頃にお父さんから教わり、それをまた息子に教えるという一つの家族の繋がりでもあるのです。
自然を大切にして、近くの森や山を知っている男性ってなんだか、かっこいいですよね。私のイタリア人のお父さんは、まさに理想のお父さんです。
旬は「ネギ」
この時期はElba Cipollina (エルバチポッリーナ)が、たくさん収穫できます。エルバチポッリーナは、イタリアのハーブです。玉ねぎの一種で、日本のネギの香りを10倍増しにしたようなイメージの植物。草の部分は、ニラの代用になりそう。
草の中にひときわ背が高く、濃い緑の草がエルバチポッリーナです。
▼マーガレット畑に自生するエルバチポッリーナ▼
根元をしっかり掴み、左右に揺らしながらゆっくり引っ張るのが根っこからきれいに収穫できるコツ。
美味しくて私も好きなのですが、特徴はその匂いのキツさ。帰りの車中がネギ臭でいっぱいになります。家に帰ってから処理をすると3日経っても手からネギ臭が消えないのが欠点。もちろん食べる日は、口臭を気にして週末のみというルールがあります。
根の部分を洗って切り落とし、茎とを切り分けて冷凍保存します。茎の部分は、輪切りにして味噌汁とかラーメンにかけてネギ代わりに使います。
▼洗う前▼
▼洗ったあと▼
根の部分はニンニク代わりに使ったり、白ネギの代わりに使ったりできます。
さっそくお料理!
今回は、お家で摘みたてエルバチポッリーナを使ってチヂミを作ってみました。
思っていた通りニラっぽい香りが美味しさを引き立ててくれました。
イタリアの田舎町に行くことがあったら一度探してみてください。匂いがきつくて決してロマンチックな雰囲気ではない事と、お部屋の換気を忘れないように気をつけてくださいね。
文:Maki.C(イタリア在住音楽家/翻訳家)
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