ヨーロッパ内を安く移動する方法とは、「長距離バス」「列車」「飛行機」のどれでしょう?
数年前まではバスが一番安い移動方法で、バックパッカーはEUROLINESの長距離バスに乗って欧州を旅行していました。昨今では飛行機で格安に早く簡単にヨーロッパ各地をくまなく旅行できるようになりました。旅や出張に大いに役立ってくれるLCC。今日は「今さら聞けない格安航空会社(LCC)の知識」のうち、特にヨーロッパでのLCC活用に役立ちそうなメリットとデメリットをお伝えします。
もしロンドンからオランダに行くとなると・・・
最近、日本も国内線LCCが増えてきていますが、ヨーロッパにはさらに多くのLCCがあります。
例えば、イギリス国内~EU間なら、Ryanair、Easyjet、Vuelingの3社が毎日就航し、片道運賃は手数料など全部込みで、オフシーズンなら30ユーロ(約4500円)前後でいけます。
国外ですよ、破格の値段ですね。
もしバスでロンドンからオランダに行くとなると運賃はもっと高く、片道8時間以上。飛行機はその1/3の時間で行けます。
LCCのメリット:「安・早・短」徹底したコストカットで破格な料金実現
格安航空会社のメリットは、とにかく安・早・短な事です。航空券はネット販売のみ、支払いはカード決済のみ(クレジットカードは手数料がかかり、デビットカードは手数料無料)。国外からでも購入可能で、パスポートとクレジットカードがあれば誰でも簡単に利用できます。また、予約するのが早ければ早いほど、安い航空券を手に入れることができます。旅程が決まったならば直ぐに予約をする事です。
安い理由は徹底した人件削減と、無駄なサービスのカット。国際航空会社と違って飲食全て有料です。また主要空港を使うと使用料が高くなるため、第2・第3の使用料の安い地方空港を使用しています。そのおかげで破格な航空券を購入できるのです。
LCCのデメリット:移動、深夜早朝発着、フライト変更不可などの不便さ
格安航空会社のデメリットは、まず徹底的なコスト削減の為、使用料の安い地方空港を使用する会社が多く、都市から離れた空港に離発着することです。移動が不便な場合もあります。、さらに、早朝・深夜など、微妙なフライト時間が多いことが、より移動を困難にします。多くの航空券はキャンセル・変更不可。乗り遅れた場合も再購入しなければいけません。
また、手荷物、預かり荷物の重さや大きさにとてもシビアです。100gでもオーバーすれば超過料金を取られます。
そして、搭乗ゲートが直前までわからないという点もあります。常にモニター、アナウンスに注意する必要があります。ヨーロッパでは結構な確率でフライトが遅れるので、乗り継ぎを考えている場合は余裕を持ったほうが良いでしょう。
購入はウェブのみで日本語ページがなく、また搭乗手続きの際にも多少の英語力がいります。ある程度の英語力があれば大丈夫ですが、サイトに何が書いてあるか解らないという方は、少々難しいかもしれません。
安いには安いなりの理由があります。しかし、デメリットを差し引いても、LCCの持つ「安・早・短」というメリットを重視すれば、利用する価値は十分にあるでしょう。
安く欧州周遊旅行を考えている方ならば、格安航空会社を選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
文:ディビス奈緒子(英国在住ライター/留学生生活サポートワーカー)
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