日本には「夜に口笛を吹くと蛇がくる」、「茶柱が立つと縁起がよい」など、たくさんの迷信があります。迷信は、論理的な根拠はないものの、人々に広く信じられており、勿論、海外でもさまざまな迷信が存在します。
迷信をたどると、その国の文化や社会的背景、宗教観などが見えてきます。これから留学する国の迷信を探っていくことで、その国をより深く理解できることがたくさんあります。
世界各国にたくさん伝わる迷信のなかから、今回は「イタリアの迷信」について紹介します。
ベッドの上に帽子をおくと不幸を招く
昔、臨終の床についた人を診る医者や、司祭がベッドに帽子を置いたためと言われています。
服を裏返しに着ると・・・
間違ってセーターや服を裏返しに着ていたら、近いうちに食事に誘われると言われています。
大晦日に働いてしまうと・・・
大晦日に働く人は、1年中、休みなく仕事をすることになると言われています。
髪をとかしている最中に、ブラシが手から落ちたら・・・
髪の毛をとかしている最中に、ブラシが手から落ちたら、それは誰かがあなたを思っているサインです。
ハサミが床に落ちちゃった。拾う前に足にのせないと・・・
ハサミが床に落ちたら、拾う前に足をのせることで、不吉な事が起きるのを防いでください。
イタリアで不吉とされる「17」の謎
イタリアで、不吉とされている数字の「17」。結婚式は勿論のこと、飛行機や船に乗りたがらない人も多いです。なぜ、「17」なのでしょうか。その謎を解く2つの説を紹介します。
まず、1つ目は、中世時代、「17」という数字は絞首刑のシンボルだったこと。
そして、2つ目は、「17」をローマ数字であらわすと「XVII」となります。その中に「VIXI」という文字が含まれており、これはラテン語で「死」を意味するため縁起が悪いのです。語句転換という点で、日本の「4」や「9」と同じですね。
嫌われ者の「13」をお得に活用!
前項で紹介した通り、イタリアで最も嫌われるのは「17」ですが、テーブルを囲む際は、「13人」がタブー。「13」という数字は、イタリアだけでなく、ヨーロッパをはじめ多くの英語国で不吉な数字とされています。これは、キリスト教などの宗教的要因が大きいようです。
ホテルの「13号室」や、飛行機の「座席13」が存在しないケースもあるほど、この数字は人々から広く避けられているのが実態です。
しかし、一方で、この迷信を信じない人には、じつは大きなメリットもあるのです。特に13日の金曜日には、飛行機に乗りたがらない人が多いので、この日は航空券が破格で予約できることもあるようです。各国の人々が嫌う日を知ることで、こういった迷信を気にしないのなら、上手に賢く活用できそうですね。
番外編~ヨーロッパの他の国にはこんな迷信も
最後に、ギリシア、ドイツ、アイルランドの迷信を紹介します。
・13日の火曜日は不吉な日(ギリシア)
戦争や争いの神、軍神がマルス火曜日の起源とされるため
・初めて知人の新居に行くときは、「塩とパン」を持参する(ドイツ)
塩は幸運をもたらし、パンは食べ物に困らないという意味
・赤と白の花を一緒に花束にするのはタブー(アイルランド)
プレゼント、特にお見舞い時には、気をつけましょう
・Magpie(マグパイ)という鳥を1羽だけみるのは縁起が悪い(アイルランド)
急いで辺りを見回して、2羽目を見つけて安心する人も多い
迷信には、くすっと笑ってしまうものから、背中がゾッとするようなものまで、さまざまです。傾向としては、大都市の人よりも、地方の人の方が強く信じているようです。迷信は、人々の生活に根付いており、国の文化や宗教、そして生活習慣が深く影響しています。その国ならではの面白い迷信を探してみてはいかがでしょうか。