初心者のためのアイリッシュパブ完全ガイド【後編:ダンスに音楽、シメ飯まで】~ばあんのりこ(ライター)

アイルランドに7,000軒以上あると言われる『パブ』。アイルランド生活にパブは絶対に欠かせません。留学生も旅行者も、アイルランドに来たらパブを楽しみたいことでしょう。

前編では、初めてパブに行く人でも困らないように、パブでの注文の仕方、代表的な飲み物など、基本的な情報をお伝えしました。

後編となる今回は、初心者でも楽しめるパブの音楽やダンス、アイリッシュ流のシメ飯など、本場ならではの情報をお伝えします。


Photo from Flickr Pub in Galway, Ireland(Alex Ranaldi)

本場のパブで楽しむアイリッシュ音楽とダンス

パブの片隅で、セッション(Session)といわれるアイリッシュ音楽の即興演奏が始まることがあります。演奏する場所を貸すパブに、ミュージシャンが集まるのですが、お互いがその当日、初めて会うこともよくあるそうです。それぞれの楽器を確認して、即興の極みともいえる、セッションが始まるのです。

主な楽器は、フィドル(Fiddle/バイオリン)、ボウローン(Bodhrán/小さな太鼓)、ティンホイッスル(Tin Whistle/たて笛)、イルンパイプス(Uilleann Pipes/肘パイプ)などです。同じようなメロディーを繰り返す曲が多いので、初めてでも気軽に楽しめます。

セッションが開催されるパブの情報については、観光案内所や地元の人に聞いてみましょう。ビールを飲みながら聞くアイリッシュ音楽は、とても風情があり、アイルランドの文化を強く感じられる時間になるはずです。

また、音楽のみならず、アイリッシュダンスも同時に楽しめるパブが増えています。ケーリーダンス(Céilí Dance)は、フォークダンスのように、たくさんの人と一緒に踊ります。

次々とパートナーを変えながら踊ったり、手を取り合ってぐるぐる回ったり。ダンスのスキルは無用です。誰でも参加できて、自然と笑顔になれる楽しいダンスです。

セッションで有名な町は、ゴールウェイ(Galway)やドゥーリン(Doolin)ですが、近年は、ダブリンのテンプルバー(Temple Bar)や、コークの街でも、毎日のようにアイリッシュ音楽や、ダンスのイベントが開催されています。

パブでのセッションは無料であることが多いものの、事前から計画されるイベントは有料の場合が多いです。ぜひ、情報をこまめにチェックして、本場ならではの音楽とダンスを楽しんでください。

パブの後はどこへ?シメ飯はフライドポテト

日本の場合、お酒の後は「シメのラーメン」と言いますが、アイルランドでは、チップス(Chips/フライドポテト)です。

深夜には、チッパー(Chipper)という、フィッシュアンドチップス(Fish and Chips)などを売る揚げ物屋さんや、ファーストフード店に行列ができます。また、テイクアウト専門の中華料理店も遅くまで営業しており、人気があります。

パブで閉店まで飲んだ後、まだ飲み足りない場合は、ナイトクラブがあります。ナイトクラブなら、2:30まで飲むことができます。

ちなみに、酒屋のオフライセンス(Off License)や、コンビニでのアルコールの販売は、22:00迄です。日本のように、いつでも好きな時に、アルコールを購入できるわけではありません。朝まで飲みたい時に備えて、家に買い置きしておくしかありません。

3つのタイプを覚えておこう!目的別パブの紹介

1. スポーツ観戦パブ
大型スクリーンのあるパブは、スポーツ観戦が可能です。サッカーやラグビーの他、ハーリング(Hurling)や、ゲーリックフットボール(Gaelic football)など、アイルランド特有のスポーツを見ることができます。

地元の人と一緒に盛り上がるのも、楽しいものです。特に、地元チームの決勝戦などがあれば、ぜひ、参加してみましょう。

但し、試合中は、テレビの音量が大きく、観戦者も盛り上がるので、とても騒がしくなります。静かに飲みたい時には、このタイプの店は避けましょう。

2. おしゃれ系パブ
カフェのようにモダンでおしゃれなパブです。スタッフも、蝶ネクタイをして、少しかしこまったスタイルが多いです。

客層は比較的若く、BGMも最新のヒット曲が流れています。特徴としては、カクテルの種類が豊富なことが多く、女子会などに人気のタイプです。

3. 老舗パブ、定番スタイルパブ
先祖代々、経営している老舗パブや、昔ながらの定番スタイルのパブです。どこかなつかしい雰囲気で、最もアイルランドらしいスタイルといえるでしょう。

店のインテリアには、装飾が施された木製の家具や、大きな鏡、シャンデリアなどがあります。常連客は、オーナーやスタッフと会話を楽しみます。暖炉のある店も多く、落ち着いて話をしたい時や、ゆっくり飲みたい時に最適なタイプです。

お酒を飲めない人へのアドバイス

未成年やお酒が苦手な人は、もちろんソフトドリンクを注文できます。ただ、ソフトドリンクの種類は日本より少なく、コーラやスプライト、ファンタ程度です。甘い飲み物ばかりで、ウーロン茶などがないので、長時間の滞在時は困ることあります。

アイルランドの水道水は飲めるので、無料でお水をもらうことは可能です。でも、お水ばかり頼むわけにはいかないので、ソフトドリンクと交互にしたり、一緒に飲んでいる人の注文とあわせて上手に頼むように心がけましょう。

以上、2回にわたって、初心者のためのアイリッシュパブ完全ガイドをお送りしました。これで、初めてアイルランドに行く方でも、パブを存分に楽しめるようになったはず!

パブは、みんなが気楽に楽しめる場所です。お気に入りのパブを見つけて、パブ文化を楽しんでください。

文:ばあんのりこ(ライター)
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