チェコの祝日「魔女焼きの日」って何の日? ~チェコ紀子(ライター)

チェコの「魔女焼きの日」の存在をご存知ですか?
 
4月30日の夜、チェコでは、知人友人、村人などが集まり、空き地や原っぱ、あちこちで火が燃やされます。火は小規模なものから、大きなやぐらを組んで燃やす大規模なものまであります。
 
そして名前の通り、魔女の人形を燃やします。お楽しみは、太いソーセージを火で焼いて、大人はアルコールとおしゃべり、子供は火と戯れて盛り上がります。
 
「魔女焼きの日」1
 

魔女焼きの日って魔女狩りとつながってる?

「魔女焼きの日」2
 
魔女焼きというと魔女狩りを連想しますよね。キリスト教で魔女狩りが行われていたのは15世紀から。もともとこのお祭りの起源は古く、長くつらい冬の終わりを喜び、春の訪れを祝うケルト人の行事でした。当初は魔女狩りとは関連のない行事だったものの、キリスト教が広まり、15世紀には魔女狩りが行われるようになったヨーロッパでこの習慣も、魔女狩りに関係している行事として認識されるようになったのです。魔女の人形を焼くようになった ようになったのもそれからです。
 

4月30日は魔物がうろつく特別な日?

ケルト人にとって4月30日、この日は特別な日でした。魔女、悪魔・・・、いわゆる魔物が大集合して、魔術で騒ぎまわる恐ろしい危ない日、と信じられていたようです。

「魔女焼きの日」3
 
魔物を追い払うために、人々が集まり大きな火をおこし、ドアに魔よけのハーブをかけ、牛小屋や馬小屋の入り口に砂を蒔き、とげのある植物を家にかけ、魔物避け魔物除けをしていました。
 
そしてこの日はどこかにある秘密の洞窟の入り口が開いていてその中にはお宝がどっさり!!なんて話も信じられていたとか。
 

祭りの醍醐味は世界共通

そうはいっても、寒さの厳しい地で、生命の春を祝う意味合いは強く、若い元気な男の人は、火を飛び越えると、元気な子供が産まれる、とか、その灰を畑に蒔くと恵につながるなどと信じられていました。
 
「魔女焼きの日」4
 
今でも地域により人形を焼くところや、火を飛び越えるところなどなど、様々な習慣がありますが、共通してるのは、ソーセージを焼いて、飲んで、騒いで楽しむ。
 
我が家にも10歳になる男の子がいます。毎年男の子達は、時々火傷をしながら、大人公認の火遊びに夜中まで夢中になって大盛り上がりしています。
 
「魔女焼きの日」5
 
ちょっぴり危険で盛り上がる、お祭りの醍醐味は世界共通ですね。
 
文:チェコ紀子(ライター)
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