海外でホームパーティを楽しむには~ばあんのりこ(ライター)

海外で生活していると、さまざまな国の人と知り合い、ホームパーティに誘われる機会が少なくありません。日本では良しとされることでも、他の国では逆に非常識とみなされてしまうこともあるので注意が必要です。今日は、海外のホームパーティーで招かれ上手なゲストになるためのヒントについて、筆者の暮らすイタリアをヒントにお伝えします。

待ち合わせの時間

「イタリア人は時間にルーズ」とよくいわれますが、事実、約束の時間に大幅に遅刻してくる人が多いものです。

その中で、やはり日本人は時間に正確です。日本では「5分前行動」という、約束の時間よりも早く集まるべきという美学があり、実践する人も多いのではないでしょうか。

でも、この行動が、他の国では非常識ととられる恐れもあるのです。イタリアでは招待されたパーティでは、準備に追われる忙しいホストのことを気づかい、「わざと約束の時間に遅れていくことがマナー」だというのです。日本人の感覚からすると、わざと遅刻するのは何となく気がひけてしまい実行するのが難しいけれど、考え方によっては確かにそうかもしれません。

パーティの趣旨とメンバー

パーティに参加する人の習慣や宗教によって制限される食べ物があるので、事前に参加メンバーを確認することは必要です。筆者は自分の知識不足で、宗教上の理由でお酒を飲まないホストにワインを持って行ってしまい、とても恥ずかしい思いをしたことがあります。

そんな失敗をしないためにも、ホストに何を持っていけばよいかと、聞いておくとよいでしょう。私たちの知らない行事やお祝い事のパーティもあるので、趣旨を確認しておけば、その場にふさわしいお土産を持っていくことができます。日本の食べ物や小物は喜ばれるので、準備しておくとよいでしょう。

パーティを楽しもう

日本人はパーティトークが苦手、といわれることがありますが、気軽に会話に入りこむというのは案外難しいものです。共通の話題がみつかればよいのですが、政治や歴史などについて話されると、かえって困ってしまうこともあります。

そんな時、気楽で簡単に話せる話題は、「食べ物」ではないでしょうか。パーティの場に持ち寄った食べ物の話は、身近で話しやすいかもしれません。日本食が初めての人なら、作り方にも興味を持ってもらえて、いい話題になります。また、一緒に料理してレシピを覚えることができたりするので、積極的にホストの手伝いをするのもおすすめです。

みんなでパーティの準備をはじめたのに、一人抜け、二人抜けとなり、気づくと最後は日本人とドイツ人ですべての準備をすませた経験があり、国民性って何だろう、とつくづく考えさせられました。いろいろな国の人たちと話すことのできるパーティは、貴重な経験になるはずです。はめを外さない程度に、ぜひ、楽しんでください。

文:ばあんのりこ(ライター)
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