『ロンドン芸術大学』は複数カレッジが所属する芸術大学。偏差値やランキング、各カレッジの基本情報を徹底解説!

ロンドン芸術大学(University of the Arts London、略称:UAL)は、イギリス・ロンドンにある6つのアート系カレッジで構成される連合大学です。

世界的にもトップレベルの芸術大学として知られ、アレキサンダー・マックイーンやステラ・マッカートニー、ジミー・チュウなど、これまでにたくさんの著名人がロンドン芸術大学で学んできました。イギリスの美術賞、ターナー賞やデザイナー・オブ・ザ・イヤー受賞者の多数がロンドン芸術大学卒業生です。

各カレッジではアート、デザイン、ファッション、コミュニケーション、舞台芸術の分野のコースを開講しています。

本記事では、ロンドン芸術大学のそれぞれのカレッジをご紹介し、特徴や難易度、偏差値や入学方法をお伝えします。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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ロンドン芸術大学は6つのアート系カレッジの総称

イギリスにはロンドン芸術大学やロンドン大学のように複数の教育機関や研究機関が集まってできた連合大学があります。

『ロンドン大学』は複数大学の総称!偏差値やランキング、カレッジ一覧をご紹介。

 ロンドン芸術大学にも、以下6つのカレッジが加盟しています。

  • キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツ(Camberwell College of Arts)
  • セントラル・セント・マーチンズ(Central Saint Martins)
  • チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ(Chelsea College of Arts)
  • ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション(London College of Communication)
  • ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)
  • ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アート(Wimbledon College of Arts)

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ロンドン芸術大学基本情報

セントラル・セント・マーチンズ(ロンドン芸術大学)

セントラル・セント・マーチンズ

規模

世界の芸術大学としてはヨーロッパでは最大級の規模を誇り、学生数は全体で約2万1000人です。

ある年のイギリス以外の国籍を持つ卒業生は全体の約47%で、イギリスの他の大学と比べても留学生の割合は高いです。

また、障害を持つ学生も20%ほど在籍しており、それぞれの個性を尊重し平等的に隔たりなく学生を受け入れています。

優れた教育にも定評があり、高等教育の質を図る政府認定の評価、TEF(Teaching Excellence Framework)にて銀賞を受賞しています。

キャリアやインターンシップ

キャリアサポートが充実しており、多数のコースの一環で就労体験ができます。大学運営の派遣会社を通してアルバイトも紹介しています。

また、各カレッジは地域社会とも深い繋がりを持っています。様々なコミュニティーやプロジェクトに参加し、制作活動を通して貢献しています。

大学施設

各カレッジには様々な作業ツールや最新の設備が整っています。

ロンドン芸術大学の学生カードがあれば、コンピューターやソフトウェアが使える共通ラーンニング・ゾーン、図書館、ギャラリー、カフェなどの施設が利用できます。

自由に施設を利用することで、クラスメイト以外にも他のカレッジの学生と交流を深めることも可能です。

サスティナビリティの取り組み 

ロンドン芸術大学が気候変動に対する取り組みを積極的に行った結果、2021年に「イギリスで最も環境に優しい大学」の7位に選ばれました。

学生自身が使用する材料の中で再利用品の保管場所を設置するなど、廃棄物を減らす工夫に力を入れています。

ロンドン芸術大学は難しいの?ランキングは?

ランキング

ロンドン芸術大学のランキングをご紹介します。(各カレッジそれぞれは一般的な大学ランキングには参加していません。)

2022年版QS世界大学ランキング アート・デザイン分野
University of the Arts London named top 20 university
世界2位
2023年版英ガーディアン紙
The Guardian University Guide
イギリス国内19位
2023年版コンプリートユニバーシティガイド
University Rankings and League Tables 
イギリス国内38位

難易度

イギリスの大学は日本の大学とは入学方法が異なり、偏差値で難易度を測るシステムがありません。

偏差値の代わりになるのが大学ランキングです。ロンドン芸術大学は世界の芸術大学の中でも知名度があり難易度は高めです。

近年のロンドン芸術大学の全体の合格率は約25%ですが、各カレッジの難易度や入学基準は異なります。難易度が高いセントラル・セント・マーチンズやロンドン・カレッジ・オブ・ファッションもあれば、しっかり準備をすることで合格に近づけるカレッジもあります。

出願に必要な英語力は、それぞれのカレッジ、専攻でIELTS英語検定総合6.0〜7.0、各項目で5.5〜6.0以上を定めています。

そのほか関連する学歴または職務経験、自己紹介文、そして次にお伝えするポートフォリオなどが求められます。 

選考で重視される「ポートフォリオ」

ポートフォリオとは、各自の個性やスキル、アイデア、創造性を表現した作品集のことです。大学はポートフォリオを見て志願動機や個人の能力、可能性を知りたいと思っています。

ロンドン芸術大学ではポートフォリオ制作において、次の6つのヒント(Portfolio advice)をあげています。

  • スキルを提示し自分の幅を伝える
  • 完璧さより基となったアイデアや制作段階のリサーチなどプロセスを重要視する
  • インパクトのあるストーリーを作る
  • 作品についての質問に対してしっかり説明できる
  • 自分のビジョンを説明する
  • 他者に合わせることなく自分が求める作品を作り個性、情熱を伝える

ロンドン芸術大学ではポートフォリオ制作に焦点を絞ったコースも用意されていますので、興味のある人はぜひ検討してみてください。

ロンドン芸術大学の各校と特徴

チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ

チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ

セントラル・セント・マーチンズ(Central Saint Martins)

セント・マーチンズはファッションデザイナーのアレキサンダー・マックイーンやステラ・マッカートニーなどを生んだ世界的にも有名な名門アートスクールです。ファッション、アート、グラフィック、建築などの分野が学べます。

約40%が留学生で国際色が強いことも特徴です。

セントラル・セント・マーチンズについて詳しく知りたい方はこちら

ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion:LCF)

ファッション分野に特化した大学で、ファッションデザイン、パターン、写真、スタイリングからマーケティング、ジャーナリズム、経営学修士(MBA)まで幅広いコースがあります。

これまでにジミー・チュウやジョナサン・アンダーソンなどファッション界をリードする人物を輩出しました。

毎年行われる卒業制作のファッションショーは、業界関係者が多く訪れるイベントとして注目されています。

ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションについて詳しく知りたい方はこちら

チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ(Chelsea College of Arts)

ファインアート、デザイン、キュレーション分野を学べ、学生数は1800人ほどの小規模な学校です。

イギリス国立美術館、テート・ブリテンの隣にキャンパスを構え、独自のアート・ギャラリーも有します。

イギリスの美術賞、ターナー賞受賞者をはじめとする一流のアーティストたちを育成しています。

チェルシー・カレッジ・オブ・アーツについて詳しく知りたい方はこちら

キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツ(Camberwell College of Arts)

 ファインアートやインテリア、グラフィックデザイン、イラストレーションなどが学べます。2200人ほどの少人数の学生が在籍し、100年以上の歴史があります。

地域コミュニティとのつながりが深く、これまでにたくさんの学生がキャンパスのあるエリアで行われたプロジェクトや芸術活動に参加しています。

キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツについて詳しく知りたい方はこちら

ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション(London College of Communication:LCC)

コミュニケーション学に関連した分野を学べる学校として有名で、広告、映像、写真、アニメーション、グラフィックデザインなどメディア関連のコースがあります。

メディア界や出版業界で活躍する人材を多く輩出し、著名な有名作家や写真家も誕生しています。

有名企業や地域ビジネスでの職業体験の機会もあり、キャリアアップに繋げられます。

ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーションについて詳しく知りたい方はこちら

ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツ(Wimbledon College of Arts)

舞台芸術を専門とし、演技、衣装、舞台制作、シアターデザインのコースを開講しています。学生数は約700人と少なく、アットホームな環境で集中してカリキュラムに打ち込めます。

実践的な教育方針を掲げ、独自の劇場やスタジオ、3Dラボ、サウンドルームなど本格的な設備が揃っています。業界関係者と関わる機会もあり、学生はロンドン市内で行われたイベントや舞台などに参加しています。

様々な有名舞台に関わる有名プロダクションデザイナーや映画監督、衣装デザイナーなどを輩出しています。

ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツについて詳しく知りたい方はこちら

ロンドン芸術大学への入学について

各カレッジによって入学基準は異なる

 ロンドン芸術大学の入学基準は、各カレッジ、コースによって異なります。いずれのカレッジも下記のような出願要件のなかで、全部、または一部の提出が求められます。

  • 英語力スコア
  • 学歴
  • 成績
  • (職歴)
  • 関連する資格
  • 自己紹介文
  • ポートフォリオ
  • 推薦状など
  • 場合によっては面接も

詳しくは各カレッジのページで紹介していますので参考にしてください。

学部課程への入学経路はファウンデーションコース

日本とイギリスの教育システムの違いから、日本で高校を卒業したばかりの人は直接大学へ出願する前にファウンデーションコースという大学準備コースを受講します。

約1年間のファウンデーションコースで一般教養科目、英語力、大学の授業についていくためのスキル(レポートの書き方、ノートの取り方、ディスカッションのやり方など)を身につけていきます。

学部課程への進学には、ファウンデーションコースを優秀な成績で修了することが重要です。

国際バカロレアを取得している人や、日本の大学や短大、専門学校などで1~2年次まで修了している人は、ファウンデーションコースを経ずに直接学部課程コースに出願できます。

ロンドン芸術大学で取得できる学位や開講コース

学部課程

3年間で特定の分野を深く学び、BA(文学士号) BSc(理学士号)の学位の取得を目指していきます。

留学や職場体験の機会を提供しているコースもあります。

大学院修士課程

2年間で修士号の取得を目指します。

取得できる学位は文修士号(MA) MSc(理修士号) MBA(経営学修士号)のほか、研究ベースの修士号(MRes)です。

修了後は研究分野に進みさらに学問を深めたり、仕事やビジネスに活かしキャリアアップに繋げられます。

博士課程

コースによって3〜4年をかけて専門分野の研究プログラム、プロジェクトや論文に取り組んでいきます。

取得できる学位は博士号(PhD)と研究修士号(MPhil)です。(PhD and MPhil degrees | UAL

グラデュエイト・ディプロマ(Graduate  Diploma)

グラデュエイト・ディプロマの多くは1年間です。主に大学院修士課程への進学を目指す人や、すでに関連分野での実務経験があり更に専門性を高めたい人、修士課程よりも短期で専門的な勉強がしたい人などが受講しています。

ロンドン芸術大学では、ファインアート、ファッション、グラフィックデザイン、インテリアなど多岐に渡る分野でグラデュエイト・ディプロマコースを開講しています。

学士号や相当する学歴、専攻に関するスキルや職歴がある人は出願資格があります。

短期コース 

より多くの人に芸術に触れられるよう、ロンドン芸術大学では800を超える短期コース(Short Courses)が開講されています。

受講者は本入学する前に気になっている分野に触れたり、メインの学業に役立ちそうなスキルを学んだりと目的は様々です。

期間日数や時間帯もフレキシブルで、幅広い選択肢があります。夏休みを利用したり、有給休暇などを活用して参加できるものもありますので、気軽にロンドンのアートを学んでみてください!

ロンドン芸術大学に留学して世界トップクラスの芸術を学ぼう

近年世界のエリートがこぞってアートを学ぶほど、従来の教養に創造性をプラスすることの重要性が囁かれています。

多様化する世の中だからこそ、アイディアに満ちた感性豊かな考え方やスキルが求められています。

ロンドン芸術大学では次の方針を掲げています。 

The world needs creativity「世界はクリエイティビティを必要としている」

Our strategy 2022-2032 | UAL

ロンドン芸術大学では芸術分野を目指す人はもちろんのこと、他分野や日々の生活にも活かせる芸術的スキルや考え方が身につきます。

6つのカレッジへのアクセス網を利用し、交流や知見を広げられるのもロンドン芸術大学ならではの魅力です。

多様な人種が暮らすロンドンは、アートが盛んで各地域にそれぞれの色があります。常に新しい発見もあり、流行が生まれ飽きることがありません。まさに芸術を学ぶのにぴったりな場所といえます。ダイバーシティー溢れるロンドンで最高の芸術を学んでみませんか?

ロンドン芸術大学
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