イギリスで3番目に大きい都市と言われるリーズ。そこには、イギリス国内外で有名なリーズ大学(University of Leeds)があります。
リーズ大学には、大学ランキング上位の学部が多数あり、研究の分野でも高い評価を受けています。留学生も多く受け入れ、インターナショナルでフレンドリーな雰囲気の中、質のいい教育が受けられるのが特徴。
また、リーズは数ある学生都市の中でも、比較的物価が安く生活しやすいのが魅力的です。
本記事では、リーズ大学入学を希望する人にとって気になる難易度やランキング、学部や学費、入学条件や留学方法についてお伝えします。
リーズでの暮らしに役立つ生活情報も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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リーズ大学基本情報

University of Leeds by Tim Green
リーズ大学の概要
リーズ大学は英国の国立大学のひとつで、場所は英国北部のウェスト・ヨークシャー州、リーズ市にあります。かつて英国産業都市に設立された数々の大学、赤レンガ大学群のひとつです。
また、ラッセル・グループと呼ばれる国内最高峰の国立大学が名を連ねる団体の一員でもあります。
リーズ大学は1904年設立の歴史ある大学です。3万人以上の学生が学び、学生数はイギリス国内の大学で5位という大規模大学です。
毎年海外から多数の留学生を受け入れています。グローバルかつ多様性を重んじており、全学生の36%にあたる約11,000人が留学生です。
日本人の多くもリーズ大学で学んでいます。近年では秋篠宮佳子内親王が留学していたことでも知られています。
リーズ大学の学風
国際色豊かで多様性に富み、学生同士が気軽に交流できる場を儲けるなどフレンドリーな環境です。
学生を迎え入れるときは、丁寧なオリエンテーションが行われキャンパスやリーズでの暮らし方を伝授されます。キャンパス内のイベントも盛んです。
ボランティア活動では、学生と地域の人々が一緒になって社会活動をするユニークな体験も得られます。
多様な人々と関わりが持て、社会人生活において大いに役立つ経験を得られる仕組みが整っています。
卒業生
リーズ大学は世界的に有名な著名人を輩出してきた大学のひとつです。
ノーベル文学賞受賞者、政治家やジャーナリスト、宇宙飛行士、そしてミュージシャンなどのアーティストを輩出しています。欧州トヨタ自動車CEOの豊田周平氏もリーズ大学出身です。
施設
リーズ大学キャンパス内には、充実したキャンパスライフを約束してくれる便利な施設が整っています。
学生寮のほか、280万冊以上の書物を所有する英国最大級の図書館、スーパー、ショップ、カフェバーなど学生の憩いの場も充実。
食堂では、イングリッシュフードのほか、中華や寿司、インド料理などオリエンタルフードも楽しめます。
キャンパス内では自然にも触れられ、スポーツジムも完備されています。
医療施設もキャンパスの近くに位置していますので、いざという時に安心です。
リーズ大学のランキングからわかる「レベル」
イギリスには偏差値という概念がなく、大学のレベルを測るのに日本とは別のシステムがあります。
偏差値にかわるグレード、AレベルとGCSE
イギリスでは16歳で義務教育修了試験のGCSEを受験し、その後大学の専攻に関連する科目のAレベルという資格を取得します。
点数によって上からA* A B C〜となります。
リーズ大学の難易度
リーズ大学の多くの学部ではAレベルの「B」以上を求められています。高い成績が必須となり、難易度は高めと言えます。
高卒資格を得たばかりの日本人がイギリスの大学に進学する場合は、Aレベルを持っていません。そのため、まずは大学準備コースのファウンデーションコースからのスタートとなります。ファウンデーションコースの詳細についてはこの記事の後半で詳しく説明します。
リーズ大学のランキング
リーズ大学は、国内外で高い評価を受けています。QS大学ランキング(2022)では、イギリス国内16位、世界で92位にランクイン。
教育の質を計るティーチング・エクセレンス・フレームワーク2017年版では最高評価を獲得。
学生の満足度を示すタイムズ・ハイヤー・エジュケーション・スチューデント・エクスペリエンス・サーベイ2017年版では国内4位に輝いています。
また、研究の分野では世界的に評価が高く、研究機関として英国トップ10にランクインした実績もあります。
リーズ大学の有名学部や卒業生

The Parkinson Building by David Merrett
リーズ大学の学部
リーズ大学の学部は、以下のとおりです。下記の学部内に細かい専攻やコースがあります。
- 芸術・人文・文化学部 – Faculty of Arts, Humanities and Cultures
- 生物化学部 – Faculty of Biological Sciences
- ビジネス学部 – Faculty of Business
- 社会科学部 – Faculty of Social Sciences
- 工学・物理科学部 – Faculty of Engineering and Physical Sciences
- 環境学部 – Faculty of Environment
- 医学・ヘルスケア学部 – Faculty of Medicine and Health
強い分野
全体の約半数の学部がランキング入りするほど、リーズ大学には優良な学部が多いのが特徴です。
なかでも特に高い評価を得ている専攻は次のようなものがあります。
- 会計、金融
- アート、デザイン
- ビジネスマネジメント
- 化学工学
- 電気・電子工学
- 英語
- ファッションマーケティング
- 機械工学
リーズ大学の学費

授業料
コースによって学費が異なります。以下にいくつかのコースを例に学費を紹介しておりますので、参考にしてみてくださいね。
※2021年6月現在、1ポンド=154円で計算
コース | 1年あたりの学費 |
英文学 | 約312万円 |
政治経済 | 約335万円 |
自然科学 | 約377万円 |
アートデザイン | 約331万円 |
会計・金融 | 約366万円 |
電気工学 | 約377万円 |
生活費の目安
学費のほかに必要なのが滞在費や食費です。
大学が紹介している宿泊施設には、食費込み、自炊型、シェア型など数種類のタイプがあります。食費が含まれているタイプやバス付は割高、トイレ・シャワー・キッチン共同は割安となります。
価格帯は週約15400円〜約34000円くらいが目安となります。
リーズはイギリス国内の他の都市と比べても物価が安いのが魅力的です。学生都市の中で最も費用対効果がある街に選ばれたこともあり、節約したい学生にとっては嬉しいですね。
リーズ大学に留学するには
ここでは、リーズ大学の入学条件をご紹介します。学部や専攻によって異なる場合があります。(2021年度)
参考:University of Leeds – Admissions qualifications, Japan
学部課程と修士課程の入学条件
日本の短期大学以上を卒業している人は学部課程に、大学を卒業している人は修士課程に出願することができます。
学部課程
英語力 | IELTS アカデミック6.0(各セクション5.5以上) TOEFL(r) ibt 87 (リスニング20以上、リーディング20以上、スピーキング22以上、ライティング21以上) |
最終学歴の成績 | 75-85%以上評価であること |
修士課程
英語力 | IELTS アカデミック6.5(各セクション6.0以上) TOEFL(r) ibt 92(リスニング21以上、リーディング21以上、スピーキング23以上、ライティング22以上) |
大学の成績 | 4段階評価で3.5以上 |
入学前に英語力を伸ばしたい人は準備コース(Pre-sessional Course)もあります。
ファウンデーションコース
日本とイギリスでは大学教育制度が違うため、最終学歴が日本の高校卒業の人はイギリスの大学には直接入学することができません。
まずファウンデーションコースという大学入学準備コースに約1年間通い、そこからイギリスの大学1年次に進みます。ファウンデーションコースでは大学で必要な英語力を養うほか、一般教養科目も学びます。
リーズ大学にも付属のファウンデーションコースがあります。
ファウンデーションコースの入学条件
高校の成績 | 5段階評価で平均3以上、かつ志望専攻の関連科目では4以上であること |
英語力 | 理系・デザイン系 IELTS 5.5(各セクション5.5以上) 芸術・人文学系 IELTS 6.0(各セクション5.5以上) |
小論文 | 以下の学士課程を志望する人は別途小論文の提出があります。 ・文化メディア ・デジタルメディア ・ジャーナリズム ・コミュニケーション&メディア ・映像、写真、メディア |
1年次相当のコースに入れる「インターナショナル・イヤー・ワン」
通常、日本の高校からリーズ大学に進学するには先述のとおりファウンデーションコースを経由しますが、高校時代の成績が優秀で、かつ日本で専門学校などに1年通学した経歴がある人の場合には、大学1年次相当のコースに入学できます。それがインターナショナル・イヤー・ワン(International Year One)というコースです。
インターナショナル・イヤー・ワンを修了すると2年次に進級できます。インターナショナル・イヤー・ワンが事実上大学1年次となり、トータル3年で卒業となります。
インターナショナル・イヤー・ワン経由の入学もファウンデーションコース経由の入学も、高校卒業後から大学卒業までの年数をトータルで見れば変わりませんが、以下のような違いがあります。
- 一度、日本の大学や専門学校に入ったけれど1年で退学して留学する人に有利
- インターナショナル・イヤー・ワンのほうが学部の内容に深く関わる
インターナショナル・イヤー・ワンの入学条件
高校の成績 | GPA3.5以上 |
英語力 | 生物科学、国際関係:Academic IELTS for UKVI 5.5 (ライティング5.5以上) ビジネス:Academic IELTS for UKVI 5.5 (ライティング5.5以上、他すべて5.0以上) |
リーズ大学エリア情報

リーズってどんなところ?
リーズはイングランド北西部、ウェスト・ヨークシャーエリアの中心都市です。イギリスで3番目に大きな都市と呼ばれ、北部を代表するモダンな発展都市でもあります。
一方で重厚な歴史的建造物がそびえたち、イギリスらしい景観にも圧倒されます。市内には数々の博物館や、歴史あるマーケット、サッカー競技場などのエンターテイメント施設、ショッピングセンターもあります。
リーズのあるヨークシャーは、かつて羊毛産業で飛躍的に発展をもたらしたゆかりの地。中心部から少し離れれば、ヨークシャーの豊かな自然に触れられ、ゆったりとした雰囲気を味わえます。勉強に疲れたら、ちょっと足を伸ばしてハイキングへ、なんてことも可能です。
リーズなら自然もイギリス文化もたっぷり感じられ、かつモダンでエキサイティングな学生都市の雰囲気を味わえることでしょう。
治安
多くの学生が住むリーズは、基本的には安全と言われています。しかし、卒業生の中には夜間のひとり歩きに不安を感じた人がいることも事実。
また、市内でもエリアによっては特に気をつけた方がいい場所もあります。ゴミが多く落ちていたり荒んだ雰囲気の場所などは特に注意しましょう。
中心部は比較的賑やかで夜でも人がたくさん出歩いていますが、誰かと行動したり、夜遅くまで出歩かないのがおすすめです。
ロンドンからの距離
ロンドンからは約310キロほど離れており、飛行機で約1時間です。電車ではロンドン・キングスクロス駅から約3時間を要します。ロンドン・ビクトリア駅からは長距離バスも出ており、6時間ほどかかります。
ロンドンのほか、近郊都市へのアクセスも良く、マンチェスターへは電車で約1時間40分、リバプールへは2時間ほど。イギリス屈指の人気観光地ヨークへは、電車で40分ほど。
留学期間にイギリスの主要都市を周遊できる好立地です。
リーズ大学は学生満足度も高く、国内・世界トップレベル
数々のランキングで上位を獲得し、国際的にも確固たる地位を築いているリーズ大学。在校生や卒業生からは、充実した学生生活との声があがっています。
多くの学部が高い評価を受けており、研究の分野も盛んです。
そして、リーズはエキサイティングかつイギリスの歴史文化を感じられる学生都市でありながら、一歩外へ踏み出せば広大な自然がそこに。リーズ大学での留学生活なら、トップレベルの教育を受けながら、イギリスらしさも十分味わえることでしょう。
イギリスにはたくさんの優良大学がありますが、リーズ大学も間違いなくそのひとつです。本記事が、イギリス大学留学を考えている方の大学選びの参考になれば幸いです。