留学先で簡単に友だちができる!「ダンス」を取り入れたコミュニケーション術~佐藤あき(フランス留学経験者)

みなさま、突然ですが、ダンスはお好きですか?

私は1年間フランスで交換留学をしていました。そこで学んだのは、思いの他ダンスが人々にとって身近な存在で、私たちが語学の勉強からは学べないことを吸収でき、現地の人と打ち解ける良い経験になったことです。

踊り方が分からなくても大丈夫です。私も留学前は全然踊ったことがありませんでした。

ぜひみなさまも踊りという一つのコミュニケーションの可能性を知って、留学をより充実したものにしてください。踊りの素人がパリでのダンスを通して得たコミュニケーションのノウハウを紹介します。

勇気を出して誘っているんだから笑顔でOKして

私の留学先ダンスデビューはサルサでした。とはいってもサルサを踊った経験が全くなかったので、留学先で仲良くなったドイツ人の友達にリードしてもらいました。パリにはダンスクラブがいくつもあり、その中に初心者用のレッスンを無料で行っているところがあります。ダンスに通じた彼女たちと行けたので非常にラッキーです。

フランス語でボワット(boîte)と呼ばれるクラブに入ると、まずは受付で10ユーロ程度の入場券を購入します。その後で自分のイニシャルを言ってコートとバッグを預けます。

ここで注意するのが、ダンス会場にはバーが併設されていてカクテルや軽食が買えるので、お財布だけは出しておくことです(踊っている最中は目の届くところに置き、友達が休んでいる時に見ていてもらうと良いです。ポシェットも便利です。)

ダンス会場に入り、いよいよ初心者コースです。私たちは一番のりでしたが、後から徐々に人が増え、全体で20人程度、20代から40代ぐらいまでの男女が集まりました。

レッスンでは陽気なサルサの達人が教えてくれ、予想以上に和やかでした。先生の筋肉がすごく、情熱に燃えていたせいか、ビリーズブートキャンプのような雰囲気でした。段階的に丁寧に教えてくれるので、数時間でも最後には男女ペアになって順々に相手を変えながら踊るところまで進みます。

レッスンに来ている人はほとんどフランス人で、始めはいかにも彼らはダンスが上手そうだと緊張していたのですが、意外にも苦手な部分が私と同じであったり、気さくに話しかけてくれたりするので親近感がわきます。会場全体、誰もが表情まで踊っていました。

後半は初心者でない人も加わり、ダンスホール全体を使ってダンスをします。今度は個人的にダンスを始められるので、男性がダンスホール周辺にいる気になった女性を誘ってスタートします。これがダンス素人の私には悩みどころでした。「誘われなかったらどうしよう…」でも「誘われてもどうしよう…(苦笑)」。

その時ドイツ人の子が言ったのです。「男の子は勇気を出して踊ろうって誘ってるんだから、笑顔でOKしないとね」と。

そうか、コミュニケーション取るには、彼女たちのようなマインドが必要だ…。友達の恋愛レッスンまで受けられるダンス。この機会を逃しては勿体ないです。

留学先では休日だけでなくお誕生日のような記念日にもダンスをしにボワットに行く習慣があります。特にナイトクラブに行った場合、欧米諸国出身の友達は皆ダンスホールのBGMを一通り知っているようで、彼らが同じところで熱狂したり、知らない振り付けで踊ったりしているときは私や日本から一緒に来た友達がポカーンとしていることもありました。

しかしそれは大したことではありません。笑顔で、ノリよく動いていれば新しい友達が出来ます。

また、ダンスホールの入り口が薄暗くて入りにくくても、留学先の友達と一緒に入れば安心です。大学に留学すると一度はクラブのダンスに行くチャンスがあるかもしれません。ぜひ勇気をだして行ってみてください。

セーヌ川でワルツを踊れば世代を超えた友達ができる

フランスではセーヌ川のほとりでも初心者向けダンスレッスンが行われています。私のシェアハウスの家主のムッシュー(おそらく60代)が週末にセーヌ川にワルツを踊りに行くのが大好きで、私も彼に誘われ、ワルツの体験レッスンに行く機会がありました。ワルツレッスンではサルサやクラブダンスと違い、ゆったりと年配の方とペアになって踊りを練習できます。

このレッスンの良いところはやはり音楽が美しく、セーヌ川で「これぞパリだ」という最高のムードを味わえる点、そして普段大学では交流しないような少し年配でシックなパリジャンと一緒に会話しながら踊れるところです。踊っている間失敗しても大抵のパリジャンは寛容なので笑顔でフォローしてくれます。始めは緊張していても、しだいに打ち解けてくるものです。

こうした出会いをもとめて、年を重ねても毎週ダンスに通っている方がいらっしゃるのを直に見ると、やはり恋愛大国フランスはこうして作られるのだなと感じずにはいられません。そのフランス人を間近に見て実際に彼らと踊り、親密に話せる機会は貴重です。

ダンスが留学生活にもたらすものは?

いかがでしたでしょうか。留学先は様々であっても、そこでは教科書から学べない、その地域での人との距離感であったり、価値観に疑問を抱く経験も多いはずです。しかし、ダンスをするとそういった「語学学習だけでは見えてこないこと、その場にいないと分からないこと」を理解する助けになります。最初は自分がどう見られているかであったり、相手との距離感、香水の匂いや体臭等(笑)様々な細かい点が気になってしまうこともありますが、だんだんと現地の方々と一体となって踊ることの楽しさが癖になってきます。そうした感覚を磨くのは現地での友人作りに大いに役立ちます。

また、特に女性に関して言えることですが、ダンスをすると綺麗になります。セーヌ川に来ているマダム達を見ると、年を重ねても綺麗で髪も整え、すっきりした脚を積極的に出したファッションをして踊りに備えているので勉強になります。みなさんも機会があればぜひ挑戦してみてください。

最後に、留学経験者からひと言。「ダンスはコミュニケーションそのものと言って良いです。笑顔さえあれば参加できます。」

文:佐藤あき(フランス留学経験者)
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