メキシコではクリスマスを盛大に祝います。しかし、クリスマスは日本のように若者やカップルのためのイベントではありません。メキシコ人にとってクリスマスは、家族が集まる家族のための日です。
カトリック教徒のメキシコ人にとっては宗教的にも大切な日です。クリスマス時期は、どこの国にいても留学生は寂しい思いをしがちです。しかし、メキシコでは留学生も楽しめるクリスマスホリデー期間の楽しい行事があります。
この記事では、メキシコ人のクリスマスの祝い方と留学生のクリスマスの楽しみ方をご紹介します。

メキシコでは12月になったらクリスマス準備を始める
メキシコ人は子供も大人もクリスマスを心待ちにしています。スーパーには早くて11月にクリスマスグッズが売られ始め、12月に入ると、人々もクリスマスディナーの計画を立て始めます。
家のクリスマスツリーやクリスマスの飾りつけは、12月初旬にする人が多く、12月はどこもかしこもクリスマス一色になります。
クリスマス期間中にデパートやスクエアでよく見られるもののひとつは、キリストの誕生を再現したシーンです。カトリック教徒であれば、この再現シーンを家に飾る人も多くいます。

メキシコでクリスマスディナーを食べるのは12月24日のクリスマス・イブの日
メキシコでは12月24日のクリスマス・イヴに家族が集まり、皆でクリスマスディナーを食べる習慣があります。
メキシコの代表的なクリスマス料理というと、魚料理のバカラオと呼ばれる料理。手間暇かかるためどの家庭でもバカラオを作るわけではありません。また、家庭によっては年末に作る場合もあります。
▼ジャガイモとタラの塩漬けのトマトソース煮「バカラオ」
イブの日のディナーで人気なのは、ローストターキーやローストポークです。お肉をメインにパスタやサラダなどを作る家庭が多いです。またタマレスやモレ・コン・ポジョなどメキシコ料理を作る家庭もあります。
この期間は主婦も休めるようにと、どの家庭も大量に作るのが基本。イブから数日間は同じ料理を食べる家庭がとても多いです。またカトリック教を信仰するメキシコ人は、ディナーの前に教会にミサに行く人もいます。

メキシコに家族がいない留学生でもクリスマス気分を味わえるポサダ(Posada)
12月に入ると、メキシコでは「ポサダ」と呼ばれるパーティーが行われます。ポサダは、単なるクリスマスパーティーではなく本来はキリストの誕生をテーマにしている行事です。
12月16日からイブの夜まで、マリアとヨゼフが宿を探して人々の家を訪ねるシーンを再現して、パーティー会場の屋外と屋内で人を分け小さい劇と歌で祝うのが一般的です。ポサダは友人同士だけでなく、職場でも行われることの多いクリスマス期間の大切な行事です。
▼バナナの皮で包い蒸して作る「鶏肉のタマレス」
ポサダの食事でよく出されるのが、トウモロコシの粉で作られるタマレスとフルーツポンチです。行事の終わりにはキャンディーの入ったくす玉、ピニャタを棒でたたいて割るのが決まりです。
ポサダはメキシコのクリスマス期間中の大切な行事であるため、ポサダを開く語学学校はとても多いです。万が一学校がポサダを開かなくても、他の留学生とポサダを計画してもいいでしょう。
また、メキシコ人の先生やメキシコ人の友人がいれば、家族のクリスマスディナーに招待してもらえる可能性もあります。宗教的な部分を垣間見られるメキシコのクリスマス。留学中にみることができればいいですね。