みなさんは日曜日にどんな事をして過ごしていますか?友人とショッピングやカフェに出かける人、また家の掃除や日曜大工をする人も多いのではないでしょうか?ここドイツでは日曜日の過ごし方に関する独特の習慣があり、これに対して住民のみならず旅行者も注意しなければなりません。どんな注意点があるのか、見ていきましょう。
日曜日に音の出る作業は禁止
ドイツでは日曜日の騒音はタブーであり、音の出る作業をすることは禁止されています。具体的には芝刈り機の音や、壁に穴を空けるドリルの音をはじめとする日曜大工で生じる音、楽器の演奏、テレビやラジオを大音量でかける、などが騒音にあたります。
掃除機や洗濯機の音に関しては、住んでいる場所によって対応が異なります。アパートで規則として禁止されている場合もあれば、別の所では隣の住民なども気にせず洗濯機を回している、といった具合に、様々です。
私の上の階の住民も日曜日に掃除機をかけていますが、私は特に気にならないので問題はありません。しかし特に年配の方はこうした音に対して厳しく、これらの行為に対して注意を受ける事もあります。
ドイツには空き瓶を捨てるコンテナが路地に設置されていますが、ここに空き瓶を捨てる事も日曜日には禁止されています。理由はやはりその音で、空き瓶をコンテナに入れる時に発生する「ガシャン!」という音が騒音と見なされるのです。
補足ですが、騒音に関しては平日でも「休息時間」といった意味の時間帯(ルーエツァイトRuhezeit)があります。該当する時間は昼1時~3時、夜10時~翌朝7時までの時間帯です。一部の地域やアパートでは、この休息時間における騒音に関してとても重要視しています。
日曜日に買い物ができない
ドイツには労働者保護、日曜日を安息日とするキリスト教的慣習の保護、営業時間を定める事による小規模店の保護という観点から「閉店法」という法律が制定されています。規制緩和などがありながらもこの法律は現在も生き続けています。
そのためスーパーや衣料品店といったお店は、ドイツでは日曜には閉まってしまいます。買い物をしなければならない場合には、土曜日に済ませておく必要があります。旅行でドイツに来てお土産を買う場合、「最終日にお土産を買おうと思っていたけれど、日曜日でどこも開いていない」なんて事にならないよう、注意が必要です。
もし、どうしても日曜日に買い物をしなくてはならない場合には、大きな駅や空港の店舗が日曜日でも営業しています。しかしお土産の選択肢は狭まってしまいますし、ガソリンスタンドでも日用品を買う事ができますが、値段はだいぶ高めになっています。
日曜日に関する2つの注意を紹介しましたが、これらは休日に家族とリラックスして過ごすことを重要視するドイツならではの文化です。旅行でドイツに来る場合や、留学で来たばかりの時は、店の営業時間には特に注意をしてみてください。
文:アサミ セベリーニ(ドイツ在住ライター)
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