日本各地でも開催されているクリスマスマーケット。オリジナルはドイツにあります。
日没が早く、寒い日が続くドイツですが、人々が外に出て生き生きと日々生活できているのに、クリスマスマーケットが一役かっています。家族から離れてドイツに暮らす留学生にとっても、ドイツのクリスマスマーケットは心をほっこり温めてくれる存在になるでしょう。
せっかく本場ドイツのクリスマスマーケットを堪能するなら、観光客としてだけでなく、なぜクリスマスマーケットがドイツでこんなにも愛されているのか、その奥深い世界や考え抜かれた工夫について発見しながら回るのも面白いのではないでしょうか。
クリスマスマーケットの定番グルメ『ホットワイン』の存在や童心に帰れる移動遊園地、また、都市ごとに違うクリスマスマーケットの特徴など、クリスマスマーケットを全方位から楽しむコツを伝授いたします。
▼北西部に位置するビーレフェルトのクリスマスマーケットの様子
寒い冬でも訪れたくなるのはホットワインがあるから
日本ではフルーツカクテルのように親しまれている「ホットワイン」(ドイツ語でグリューワイン/Glühwein)はクリスマスマーケットの定番。ドイツでは暖をとるための必須アイテムです。
シナモンやオレンジ等の香辛料が印象的なお酒で、現地ではラム酒入りホットワイン等、アルコール度数がさらに高いホットワインも多く売られています。
キンダープンシュ(Kinderpunsch)というアルコールの入っていないホットワインもあります。
他にも様々な温かい飲み物があり、老若男女が寒いマーケットでもすぐに暖かくなれます。
屋台、イルミネーション、そして『遊園地』
クリスマスマーケットといえばたくさんの屋台とイルミネーション、そして音楽の演奏。色彩に酔いしれながらそぞろ歩くだけでも気分が盛り上がるものですが、それだけで帰ってしまってはいけません。
マーケットの至る所に広がっているのが移動遊園地。子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきます。メリーゴーランド、観覧車等定番のアトラクションもよいけれど、寒いドイツならではのアイススケートもやってみてはいかがですか?
▼首都ベルリンのクリスマスマーケットの様子
各地のクリスマスマーケットを回ろう
クリスマスマーケットの1番の楽しみは、各地で開催されているマーケットを渡り訪れることです。
例えばケルンだけでも、今年15ものクリスマスマーケットが開催されています。一つとして同じものがありません。世界遺産であるケルン大聖堂の目の前で開催されるものから、子ども向けのもの、ハンドメイド出展に重きを置いているものまで多彩に開催されています。それぞれテーマが異なるそれらのクリスマスマーケット。せっかく冬のドイツに暮らしているなら、できるだけいろんなクリスマスマーケットを訪れてみたいものです。
ほかには、中世の街並とかけあわせたモチーフのマーケットや、フィンランドのクリスマスマーケットになぞらえたものもあります。
そして、クリスマスマーケットの風物詩となっているのがコップ。それぞれのマーケットによって異なるコップデザイン が用意されています。
ドイツ家庭には必ずと言っていいほどクリスマスマーケットのコップがあります。各マーケットでコップを集めて、日本へ持ち帰る留学生も少なくありません。
同じ都市でも、開催された年ごとにデザインが変わることがあります。訪れたマーケットでは、ぜひデザイン心あふれたコップ達との出会いも楽しみにしていてください。
▼ベルリンのあるクリスマスマーケット内で集めたコップ
以上、本場ドイツのクリスマスマーケットの楽しみ方をお届けしました。
冬にドイツを訪れるなら、絶対にはずせないクリスマスマーケット。ぜひ、いろんなテーマのクリスマスマーケットに足を運び、たくさんのホットワインを味わってみてください。きっとまた来年の冬も、ドイツに戻ってきたくなるのではないでしょうか。