年間の祝日8日、イギリスは休みが少ない?~ディビス奈緒子(英国在住ライター/留学生生活サポートワーカー)

イギリスでは休暇をホリデーと呼び、祝祭日はバンクホリデーといい、日本の祝祭日に比べて年間8日ととても少なく、日本の様なゴールデンウィークなどの長い休みがありません。
 
日本の祝日は15日。イギリスに比べてこんなに祝祭日の日数が多くあるはずなのに「休みがなくて働きすぎだ」と言われています。一方、祝祭日の少ないイギリスで「イギリス人は働きすぎで大変だ」とは言われません。何故かというと祭日がない分、年間4~5週間ほど設定されている有給休暇があるからです。
 
イギリスの祝日
 

イギリスの有給休暇のシステム

システムだけで簡単に言うと、正社員の有給休暇は法律で決まっており、年間4週間分、つまり20日を与えなければいけません。日数の面では日本と変わりません。また正社員だけでなく、パートタイマーにも与えられます。
 
会社にもよりますが、祝日は有給休暇の数に含まれず、組み合わせをすれば長く休みを取る事ができます。職種にもよりますが、小売業は1年で一番忙しい12月には有休を認めていないところが多いです。学校の先生は基本的に学校が休みの日は休みで、有休を使わなくても夏休み6週間がホリデーになります。
 

有給休暇をさっさと使えとうるさい上司

 
イギリスのホリデー
 
よく日本に長期旅行に来ている外国人観光客を見たことありませんか?彼らは(学生、退職された人は別にして)有給休暇を利用し旅行に来ているのです。日本で働いていた時、上司に少々白い目で見られ肩身の狭い思いをしながら1週間海外へ行く為に有給休暇を使ったことがあります。今ではその逆で、上司が半年前から夏は休暇を取るなら早く決めてくれと、口うるさく催促してきます。
 
ホリデーが決まったら(決める前でも)他の人とホリデーが重なってないかを確認します。これは上司次第ですが他の人がホリデーを先に取っていたら、その時期をずらして取るように言われることがあります。多少の重なりはOKだったりもします。
 

お互い様

彼らは「自分が休むから会社が回らない」などとは考えません。誰かがホリデーだからその間のカバーは周りがするのが普通で、代わりに働いているから自分のホリデーがもらえるという考え方。そしてホリデーは基本的に早い者勝ち。人気のある夏は従業員がホリデーに行きすぎてて、人手不足になる場合も。
 
年間定められた有休をいかにうまく消化していくのかが、イギリス人の悩みの種になっているとは、日本人にしてみれば、羨ましい限りの話です。
 

休みの取りやすい仕事環境

 
イギリスのホリデー
 
毎日の仕事をきっちりする人、アルバイトみたいにのほほんとお仕事をしてる人と、色んな人がいます。勤勉日本人から見るとイギリス人はちゃんと仕事をこなしてるか?と聞かれると、うーんとなる時もあります。でも、みんなが目指してるのはホリデーの為なんじゃないかと思うことも。
 
今年のホリデーは「日本に長く行くの?」っていう話題が上司から必ずあります。日本でも気軽に長期休暇が取れるようになるといいのにと思います。会社側、上司が率先してそういう環境を作らないといけないんじゃないかな?
 
文:ディビス奈緒子(英国在住ライター/留学生生活サポートワーカー)
 
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