古生物学を海外の大学で学ぶには?恐竜や化石を追求したい!ランキングや授業などの留学情報を解説

恐竜や化石など太古の生物について知り、地球の歴史や進化を学びたい人には「古生物学」、英語で「paleontology」という専攻がぴったりです。

古生物学は地球の過去の生物や環境を理解するための学問で、化石発掘や地質学的な分析を通じて、恐竜や古代生物の謎を解き明かしていきます。

海外の大学では実践的なフィールドワークや最新の技術を駆使した研究が行われています。なかでもアメリカやイギリス、カナダなどで世界的に優れた古生物学部があり、最新技術を駆使した研究施設や、豊富な化石コレクションを持つ博物館との連携が強みです。

この記事では、古生物学を学べる大学やカリキュラム、卒業後のキャリアやランキングについて詳しく解説します。

ぜひ学部や大学選びの参考にしてくださいね!

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留学プレス編集部の記事

古生物学について知ってみよう!

海外大学で古生物学を学ぶ

古生物学とは?

古生物学は、化石や地層を通じて過去の生物や環境を研究する学問です。恐竜のほか、その他の絶滅した生物や植物も対象です。

古生物学の起源は19世紀に遡り、化石の発見と研究が進むことで、現在の形に発展しました。

現代の古生物学は、生物学や地質学と深く結びついていて、地球の過去を解明するための重要な分野となっています。

恐竜や化石研究の重要性

恐竜や化石の研究は、単に過去の生物を理解するだけではありません。恐竜の絶滅や氷河期など地球規模の事象を学ぶなかで、地球環境の変動や進化の過程を知り、現代の気候変動や生物多様性の減少といった課題解決に活用することができます。

古生物学になくてはならない最新技術

現在の古生物学では、3Dスキャニングやデジタル解析、さらにはDNA分析技術が活用されています。これにより、化石の内部構造を詳しく調査したり、絶滅した動物の生活様式を再現することが可能になっています。

また、GIS(地理情報システム)を用いて、過去の地層や化石の分布をデジタルマッピングし、より精密な研究が進められています。

古生物学で学べること

海外大学で古生物学を学ぶ

学部課程(大学)で学べること

大学の学部課程では、古生物学の基礎を学ぶとともに、生物学や地質学など横断の関連分野の知識を習得します。最初に一般教養や基礎科学を学んだあと、古生物学の専門分野に進みます。

フィールドワークや化石発掘の実習や博物館でのインターンシップなども多く、実践的なスキルを身につけられます。

大学院修士課程や博士課程での専門研究

修士や博士課程では、特定の化石群や時代に焦点を当てた専門的な研究を行います。

修士課程では、フィールドワークの技術や研究手法の深化と、独自の研究を進めます。博士課程では自らテーマを設定し、独立した研究を通して論文を執筆し、学界に貢献することが求められます。

多くの研究が博物館や大学の研究所と連携して進められます。

古生物学と関連する他の分野

古生物学は、地質学、生物学、考古学など、他の学問分野とも密接に関連しています。

地質学では地層の分析を通じて化石が発見される環境やその時代背景を明らかにします。

生物学では絶滅種と現存する生物の比較を通じて、進化のプロセスを理解します。

考古学とは異なり、古生物学は人類の出現以前の時代に焦点を当てていますが、化石の発見地や保存状態を分析するといった点での共通点もあります。

そのほか、動物学、海洋生物学、地球科学、生命科学、植物学などとも合わせて複合的に学んでいきます。

授業科目

ここではわかりやすい例として、カナダのアルバータ大学の古生物学部・学部課程の科目群をご紹介します。

アルバータ大学は、映画『ジュラシック・パーク』に登場するアラン・グラント博士のモデルと言われている古生物学者、フィリップ・カリー博士が教授を務めていることから、世界的に評価の高い古生物学部として知られています。

基礎科目細胞生物学入門
生物多様性入門
化学
地球
地球の時間
応用統計学入門
微積分
線形代数
生命科学のための微積分
数物科学のための微積分
2~3年以降分子遺伝学と遺伝
生態学の原理
進化のメカニズム系統学の原理層序学と堆積学
地質構造
地質学フィールドスクール
動物生理学、細胞間コミュニケーション
無脊椎動物サーベイ
脊椎動物の比較解剖学
選択科目《脊椎動物古生物学》魚類の生物学
古生物学フィールド・スクール
脊椎動物の古生物学
脊椎動物の多様性
脊椎動物の比較解剖学
魚類の生物学
両生類と爬虫類の生物学
鳥類の生物学
哺乳類の生物学
《無脊椎動物古生物学》
植物生物学の基礎
植物解剖学
植物の多様性と進化地球科学フィールドスクール
堆積システム
盆地資源と地下法
地球生物学
層序学と堆積盆
堆積学
昆虫生物学
陸上節足動物の多様性
海洋無脊椎動物学
無脊椎動物の調査
《一般古生物学》
生物学: 歴史的視点
海洋科学
淡水生態学
研究プロジェクト
分子進化と系統学
地球変動入門
地表のプロセスと地形
大気
地球化学
気候システム
構造地質学とテクトニクス
地球変動古生物学

※上記は科目の例です。選択の組み合わせ等は学部ホームページをご覧ください。

海外の大学を紹介!

University of Alberta アルバータ大学(University of Alberta)はカナダ国内ランキング4位に評される名門州立大学です。アルバータ州の都市エドモントンを中心に5つのキャンパスを持ちます。1908[…]

アルバータ大学

古生物学の大学ランキング

EduRank社が発表している古生物学部の世界大学ランキングをご紹介します。大学ランキングは発表元ごとにさまざまな指標があるため、実際に大学を選ぶときはこのランキングだけでなく、学べる環境ややりたいことなども合わせて参考にしてみてください!

1ハーバード大学(アメリカ)
2スタンフォード大学(アメリカ)
3ワシントン大学(アメリカ)
4カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
5コーネル大学(アメリカ)
6ミシガン大学アナーバー校(アメリカ)
7オックスフォード大学(イギリス)
8トロント大学(カナダ)
9ケンブリッジ大学(イギリス)
10ウィスコンシン大学マディソン校(アメリカ)
11カリフォルニア大学デービス校(アメリカ)
12ミネソタ大学ツインシティーズ校(アメリカ)
13東京大学(日本)
14カリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ)
15マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
16ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)
17ユニバーシティカレッジロンドン(イギリス)
18イリノイ大学アーバナシャンペーン校(アメリカ)
19イェール大学(アメリカ)
20ジョンズホプキンス大学(アメリカ)
21フロリダ大学(アメリカ)
22カリフォルニア大学サンディエゴ校(アメリカ)
23ペンシルベニア州立大学(アメリカ)
24オハイオ州立大学(アメリカ)
25テキサス大学オースティン校(アメリカ)
26コロンビア大学(アメリカ)
27インペリアルカレッジロンドン(イギリス)
28ペンシルベニア大学(アメリカ)
29アリゾナ大学(アメリカ)
30クイーンズランド大学(オーストラリア)
31サンパウロ大学(ブラジル)
32京都大学(日本)
33シドニー大学(オーストラリア)
34ミシガン州立大学(アメリカ)
35アルバータ大学(カナダ)
36オーストラリア国立大学(オーストラリア)
37ピエール・マリー・キュリー大学(フランス)
38コペンハーゲン大学(デンマーク)
39ユトレヒト大学(オランダ)
40チューリッヒ工科大学(スイス)
41テキサスA&M大学(アメリカ)
42ワシントン大学セントルイス校(アメリカ)
43ゲント大学(ベルギー)
44メルボルン大学(オーストラリア)
45シカゴ大学(アメリカ)
46ブリストル大学(イギリス)
47ジョージア大学(アメリカ)
48ルーベン・カトリック大学(ベルギー)
49ルンド大学(スウェーデン)
50マギル大学(カナダ)

大学選びのポイント

大学選びの際は実習やフィールドワークの機会がどれだけあるか、また、大学が保有するコレクションや、研究施設の質も確認しましょう。

多くの大学では、古生物学に特化した博物館や研究所が併設されており、学生は最先端の環境で学ぶことができます。

古生物学部を大学院課程でのみ開講している大学もあるため、高校を卒業してすぐ古生物学をスタートしたい人の場合には大学学部課程で学べるかも重要なポイントです。

大学が開催するオープンキャンパスや説明会に参加することもできます。夏休みなどを使って大学キャンパス内にある語学研修に参加しがてら、直接施設や研究環境を見てみるのもいいですね。オンラインでバーチャル見学に応じてくれる大学もあります。

卒業後の就職や仕事

古生物学を修了したら、どんな仕事に就く人が多いのでしょう?いくつかの職種例をご紹介しましょう!

環境政策・自然保護関連の職種
科学分析・調査
博物館学芸員
博物館での研究・収蔵
国立公園レンジャー
古生物学者
古生植物学者
研究科学者
科学イラストレーター
科学ジャーナリスト etc.

古生物学の専門家

古生物学を専攻した学生は、大学や研究機関での研究職に進んだり、教育者として働く道があります。また、多くの博物館や研究機関は、大学や他の研究機関と連携し、共同でフィールドワークや展示活動を行っています。

古生物学の研究機関では、化石の発掘調査や分析、研究を通じて新たな発見を目指す仕事に従事します。

博物館では、化石の収集や保存、展示の企画などを担当します。研究の成果を発表し、展示や講義を通じて一般の人々に古生物学の魅力を伝える役割を担います。

民間企業や環境関連の仕事

古生物学の知識は、民間企業や環境コンサルティング業界でも役立ちます。

特に、石油や天然資源の探査では、地層や化石の分析が必要となるため、古生物学の専門知識が求められます。

また、環境保護や生態系の再構築などに携わる仕事でも、過去の地球環境を理解する力が必要です。

古生物学留学Q&A

Q1. 古生物学を学ぶために、高校生のうちにどのような科目を重点的に勉強するべきですか?

古生物学は、生物学や地学、化学、物理学といった基礎科学の知識が土台となります。特に、生物の進化や地球の歴史を理解するために生物と地学は重要な科目です。

化石の年代測定や岩石の成分分析には化学と物理の知識も役立ちます。

さらに、英語力も大切です。多くの学術論文や資料は英語で書かれているため、リーディング力や英語でのプレゼンテーション能力が進学後の研究活動において大きな力になります。

Q2. 高校時代に学校の授業以外で経験しておいたほうがいいことは何ですか?

海外の大学入試はテストではなく書類審査です。出願するときには、エッセイ(志望理由などをまとめた小論文)を提出することが求められます。

そんなときに役立つのが、高校時代の授業以外の経験です。どんな経験を積んで、どんな考え方をし、なにを目指しているのかを自分なりに分析してみてください。

フィールドワークや博物館での見学、自然観察などの経験を多く積んでみましょう。地元の博物館や化石発掘イベントに参加し、実際に化石などに触れる機会を増やしてみるのもいいでしょう。

また、地元の自然や地層を観察し、実践スキルや観察眼を養うのもいいかもしれません。

科学クラブや理系の課外活動にも積極的に参加するのも、自然科学への理解が深まり、学びへの熱意をアピールできるかもしれませんね!

Q3. 高校生でも参加できる古生物学の関連プログラムやサマーキャンプはありますか?

はい、高校生向けの古生物学関連のプログラムやサマーキャンプは、世界各地で開催されています。

特にアメリカやイギリスでは、大学や博物館が主催するフィールドワーク体験や化石発掘キャンプが人気です。これらのプログラムに参加すると、実際の発掘現場を体験したり、化石のクリーニングや分類作業を学ぶことができます。

また、他国の同年代の生徒たちと交流する機会にもなりますので、留学生活を疑似体験し、海外進学へのモチベーションアップにつながりそうですね!

古生物学に興味が湧いたら

ここまで海外大学で学ぶ古生物学についてお伝えしてきました!

「早く大学で恐竜や化石、古代植物について学びたい!」

そんな気持ちになった方もいるのではないでしょうか。

大学を選ぶ際はランキングだけでなく、予算やキャリアプラン、留学先の治安や気候、自分と留学先の国民性や相性にも合わせて留学先を選ぶことが大切です。

「いろんな大学/大学院を比較したい」
「実際にかかる費用を計算したい」
「合格の可能性を知りたい」

そんな方には、詳しいパンフレットや資料もお届けしています。まずはじっくり自分と照らし合わせながら、検討してみてくださいね!

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