2026年10月28日、留学エージェント「夢カナ留学」を運営する株式会社Jstyleに対し、消費者庁が行政処分を行ったことが公表されました。
処分内容は、訪問販売および電話勧誘販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付、契約締結)を3か月間停止するというものです。
今回問題とされているのは、主に次の4つの営業行為です。
①無料相談の申し込みをした消費者に、有料契約の勧誘目的を告げずに営業所へ来訪させ、勧誘した。
②クーリング・オフが可能な契約について、できない旨などの事実と異なる説明をした。
③勧誘に先立ち、事業者の名称を明示しなかった。
④電話勧誘販売において、契約書面を遅滞なく交付しなかった。
今回のニュースは、留学業界にとっても大きな衝撃です。一事業者の問題とはいえ、留学エージェントという業態そのものに対する社会の信頼にも影響しかねません。
だからこそ今、留学エージェントが果たすべき責任とは何か、そして社会にどのように貢献できるのかを、改めて考えてみたいと思いました。
筆者は留学エージェントで18年、その後は留学メディア業で留学情報の執筆や編集に関わること18年。本業のかたわら、日本認定留学カウンセラー協会の幹事として留学カウンセラーの質的向上のための活動にも携わってきました。文字通り「どっぷり」留学沼のなかに身を置いて仕事をしてきました。
かつては留学エージェントの内側から、そして今は外側からも、この仕事を見つめています。
両方の立場を経験してきた一人として、そもそも留学エージェントとは何なのか。「良い留学エージェント」とはどのような存在なのかを考察してみたいと思います。
まずざっくりと。留学エージェントがやってくれることとは?
留学エージェントで受けられるサービス
留学エージェントとは、一言でいえば、海外留学を希望する人に対して適切な情報を提供し、留学のための手続きを代行するなど、留学の実現を支援する事業者のことです。
そのサービスは多岐に渡ります。
事業者によって異なるものの、主なサービスには次のようなものがあります。
①留学情報の収集・提供(学校、国/地域、査証、滞在先etc.)
②希望に合わせたプランニングと費用算出
③学校への出願代行
④滞在先の手配
⑤査証申請の代行、またはサポート
⑥出発前の語学力強化
⑦合格対策サポート(進学の場合)
⑧航空券の手配
⑨到着時の空港出迎え手配
⑩緊急トラブル時のサポート
⑪海外旅行傷害保険の案内・手続き
留学エージェントの種類
私は、留学エージェントを大きく次の3種類に分けて捉えています。
①多彩な国・ジャンルを取り扱う総合商社的な会社
②旅行会社や大手教育会社等の留学関連部門
③特定の国やジャンル(例:アメリカの大学進学専門)のみを取り扱う特化型の会社/事業者
①から③まで、それぞれに異なる強みがあります。留学を希望する人は自分の悩みや目標に合わせた事業者選びが必要となります。
留学エージェントを運営するのに資格は必要?
留学事業者になるのには、実は特別な免許や国家資格は必要がありません。
ただし、これは留学に関わるあらゆる業務を無資格で行えるという意味ではありません。
留学事業というのは「旅行業」と「教育業」の狭間に位置する事業です。海外の教育制度や学校事情だけでなく、渡航や滞在に関する知識も必要になります。
そのため、留学事業者に所属する職員が、業務に応じた資格を取得したり、専門的な研修を受けたりすることも少なくありません。
留学カウンセラーになるための資格は?
留学希望者にアドバイスを行い、留学の実現を支援する専門職のことを「留学カウンセラー」と言います。
▼留学カウンセラーに関連する資格や研修の例
- JAOS認定留学カウンセラー資格
- RCA海外留学アドバイザー
- ブリティッシュ・カウンシル認定英国留学エージェント・カウンセラー資格
- オーストラリア政府認定留学カウンセラー資格 QEAC(Qualified Education Agent Counsellors)
- 旅行業務取扱管理者
- 損害保険募集人一般試験合格
これらの資格を持っていないと留学カウンセラーになれないということではなく、それぞれのキャリアや担当業務に合わせて、専門性を高めていくことになります。
事業者としての資格や登録は?
留学事業そのものは免許制ではありませんが、業界団体に加盟したり、第三者機関の認証を受けたりする仕組みがあります。
また、旅行業や保険代理店業務などを行う場合には、業務内容に応じた登録等が必要です。
▼留学事業者が登録する団体や認定の例
| 一般社団法人海外留学協議会(JAOS) | 留学業界の健全な発展を目的とする留学事業者団体。世界の留学事業者団体の連盟「FELCA」にも加盟しています。 |
| NPO留学協会 | 留学に関する情報提供や相談活動などを通じ、留学の健全な発展を目指す非営利活動法人です。 |
| 一般社団法人 留学サービス審査機構(J-CROSS) | 事業者が遵守すべき契約条件などが所定の基準を満たしているかを審査・認証する第三者機関です。 |
NPO留学協会NPO留学協会このほか、旅行業登録や損害保険代理店登録なども、事業者が取り扱う業務に応じて関係してきます。
留学サービス審査機構(J-CROSS)とは?
なかでも、消費者として知っておくとよいのが「留学サービス審査機構」、通称「J-CROSS」です。
J-CROSSは、消費者庁、文部科学省、経済産業省、観光庁の助言を受けながら 、留学事業者と消費者が交わす契約条件書(約款)のモデルを策定してきました。
事業者は、消費者との間で交わす条件書についてJ-CROSSによる審査を受け、所定の基準を満たすことで認証を取得できます。
契約成立時点や契約解除、返金規定など、消費者にとって重要な事項が審査の対象となります。
そのため、J-CROSS認証は、留学エージェントの契約条件を判断する際の一つの目安になります。
ただし、ここで誤解していただきたくないことがあります。
J-CROSS認証を受けていない事業者だからといって「悪い留学エージェント」ということではありません。
認証は、希望する事業者が申請して審査を受ける仕組みです。認証を取得していなくても、J-CROSS認証基準と同等かそれ以上の適切な契約条件を整備し、誠実に事業を運営している会社はたくさんあります。
仕組みはわかった。では、どう留学エージェントを選べばいいのか。
留学エージェントを選ぶポイントは主に次の7つに集約されると考えています。
・サポートの範囲
・提案の「理由」
・情報の鮮度と深度
・現地とのつながり
・費用
・緊急時対応の有無
・担当カウンセラーとの相性
サポートの範囲
留学エージェントがサポートする範囲は、各社でだいぶ異なります。
学校への出願代行のみというところもあれば、日本の出発空港まで見送りに来る会社もあります。
現地到着以降は学校に任せるという会社もあれば、現地オフィスから自社スタッフが空港までピックアップに来て滞在先まで送り届ける会社もあります。
出発前に留学前の語学クラスを無料で開講する会社もあれば、希望者にのみ有料のトレーニングを提供する会社もあります。
航空券は本人の自由に任せる会社もあれば、自社で手配し渡航スケジュールを一括管理する会社もあります。
どこまで事業者に任せ、どこからは自分で行うのか。その判断は、留学生の年齢や海外経験、家族の考え方、そして留学生自身の性格によるところが大きいと言えます。
提案の「理由」
留学カウンセリングでは、カウンセラーが留学希望者の条件や目標を聞き取り、学校を探し、留学をプランニングしていきます。
そのとき、ぜひ深く聞いてほしいのが、その留学プランを提案した「理由」です。
「その学校は評判がいいから。」
「その学校は選択科目が豊富で人気が高いから。」
「その学校は費用が安いから。」
もちろん、どれも学校選びの判断材料のひとつにはなります。しかし、提案理由がそれだけだったら、私ならその留学プランは選びません。
なぜなら、主語が「学校」だからです。
留学プランの主語は、どこまでいっても「あなた(留学生)」でなければなりません。
例えば、こんな提案だったらどうでしょう。
「あなたがキャビンアテンダントになる夢を実現するために、この学校がいいと思います。まず、一般英語コースから語学力を約6か月を目安に中上級レベルまで上げます。その後提携校であるツーリズムの1年間の専門コースに進むことができれば、キャビンアテンダントの実践クラスを受けることができるし、就職実績もあります。」
このプランの主役は、留学生本人です。その人の目標を理解し、そこから逆算して学校やプログラムが選ばれ、トータルの留学スケジュールが作成されています。
情報の鮮度と深度
今や、ある程度の留学情報はインターネットやAIを使えば、すぐに手に入ります。
SNSには、実際にその学校に通っている人のリアルタイムの感想もあふれています。
では、留学カウンセラーが提供する情報には、どのような価値があるのでしょうか。私は、情報の「鮮度」に加え、「深度」と「幅」が重要だと考えています。
SNSで誰かが書いた投稿は貴重な情報のひとつです。しかし、あくまでもその人個人の感想です。
一方、多くの学生や学校事例を見てきた留学カウンセラーは、より俯瞰した視点から情報を捉えることができます。
過去の事例を知っているからこそ、出願にあたって気を付けなければならないことや現地での過ごし方のコツまで伝えられます。
留学生個人では思い至らないことまで考慮して提案するのが、優れたカウンセラーだと考えています。
現地とのつながり
留学生がどれだけ頑張って情報を集めても、なかなかわからないことがあります。その一つが、現地の学校スタッフの対応です。
留学カウンセラーは、学校との日々のやり取りのなかで、問い合わせへの返答スピードや情報提供の丁寧さ、問題が起きたときの対応などを見ています。
入学後にどの程度のサポートを期待できるのかを、事前に理解しているかどうかが重要なポイントです。
たとえば、知名度やブランド力の高い学校の一部には、留学生対応があっさりとしていて、サポートがさほど手厚くない学校もありますが、そのことを理解してその学校を選ぶのと、行ってから慌てるのでは大きな差があります。
学校の公式サイトには書かれていない、こうした現場の情報も、留学カウンセラーが持つ価値の一つです。
費用
留学費用は、安く済むに越したことはありません。しかし、ここで考えたいのは、単純な金額の高い・安いではありません。
例えば、手厚いサポートに費用を支払い、その分、安心して留学準備を進めたい人。
出発直前まで仕事が忙しく、手続きに十分な時間を取れない人。
失敗すると大きな影響が出る手続きだけは専門家に任せ、それ以外は語学力向上も兼ねて自分で進めたい人。
それぞれに、費用のかけ方は違うはずです。
費用とは「自分の留学をどうプロデュースするのか」と密接に関わっています。
安いのであれば、なぜそこまで安くできるのか。その安さは、いざという時、自分ですべてを引き受ける覚悟と引き換えできるのか。
反対に、高額なサポート料金を支払うのであれば、それに見合う価値に納得しているか。
額面のその奥まで想像しながら、比較検討していただきたいと思っています。
緊急時対応の有無
費用とも関係が深いのが、緊急時対応をどこまで依頼するかという点です。
出発までの書類手続きだけを担当するエージェントもあれば、現地到着後の一定期間までサポートする会社、留学期間中を通じて24時間対応の窓口を設けている会社もあります。
今年の秋、各地にキャンパスを持つ大きな語学学校グループが、立て続けに2件、突然クローズするといった事案が発生しました。
想像してみてください。
登校してみたら「閉校しました」という張り紙が貼ってあるのです。
「これまでに払った授業料は?」
「今日から先の授業は補填されるの?」
「返金はあるの?
「ホームステイ先は追い出されるの?」
さまざまな不安が怒涛のごとく襲ってくるでしょう。そんなとき、留学エージェントが力を発揮することが多くなります。
学校の所在国によって、留学生を保護する法律は違います。学校が加盟していた協会や団体によっても対応が異なります。そうした制度を把握し、いち早い情報収集に奔走するのが留学エージェントです。
滞在先がなくなるようなケースでは、一時的にエージェントが肩代わりをしたり、場合によっては一部を補填したりすることもあります。(ケースバイケースです)
留学に「緊急」はつきもの。これまでにも、米国同時多発テロや紛争による航空路線の変更、ウィルス蔓延によるロックダウンなど、誰にも予測できないエマージェンシーは起きてきました。
もちろん、留学の原則は「自立」です。現地で起きる多くの緊急事態に自分で対処するなかで、大きな成長につながります。
とはいえ、すべてを自分で引き受ければいいとも思いません。頼れるところは頼り、助け合いのなかでトラブルを解決することが大切だと考えます。
留学に行く前から悪いことばかりを想像する必要はないものの、緊急時にどこまで自力で対処するのか、想定しておいても損はないのではないでしょうか。
担当カウンセラーとの相性
留学実現までの道のりは、楽しみと期待にあふれる一方で、心配や不安とも背中合わせです。
留学は、商品を手にとって確かめることができません。ましてや事前に「お試し」もできないものです。
だからこそ、担当カウンセラーをどこまで信頼できるか、気軽に相談できる相手かどうかは、地味ながら大切なポイントなのです。
有能な留学カウンセラーは、自分のおすすめを押し付けることはありません。留学生の話に丁寧に耳を傾け、その一方で聞きすぎることもなく、適切な距離感のなかでプロとして留学を実現に導きます。
また、留学事業者の規模というのも、ひとつの検討材料になると思います。
大規模な会社に所属をしている留学カウンセラーもいれば、個人事業として一人で運営をしているカウンセラーもいます。
どちらが良いというのではありません。
大きな会社であれば、カウンセラーが退職しても複数の目で組織的なバックアップ体制が取れていることでしょう。一方で、個人事業のカウンセラーは、特別な事情がない限り、あなたの留学を最後まで伴走してくれる可能性が高いでしょう。
留学業界に長く携わってきた私自身、留学エージェントを選ぶということは、つまるところ留学カウンセラーを選ぶことなのだなあ...とつくづく感じています。
留学契約時にチェックしたいこと
留学プランに納得をして、いよいよ契約する段階になったら確認をしておきたいことがあります。
特に留意したいのが次の3点です。
①契約成立時点
②クーリングオフの適用
③返金・解約規定
契約成立時点
留学の申し込みでは、いつ契約が成立するのかを確認することが重要です。
①申込書を提出した時点で契約が成立するのか。
それとも
②申込書の提出に加え、申込金や手続き代行費用を払った時点で成立するのか。
基本的には②の事業者を選ぶべきです。J-CROSSのモデル約款でも、契約成立時点の基準は②を採用しています。
申込書を書くことは重要な行為です。しかし、なかには、留学カウンセリング中に気持ちが高揚して、勢いで「わたし行きます!!!」と申込書を書いてしまうケースがないわけではありません。
家に帰って冷静になり、申込を撤回したいと思っても、①の条件書であれば「もう契約は成立しているので、ここからはキャンセル費用がかかります」と言われてしまいます。
クーリングオフ
契約前に確認しておきたいもう一つの重要事項が、クーリング・オフです。
クーリング・オフとは、法律で定められた一定の取引について、原則として法定書面を受け取った日から8日以内無条件で契約を解除できる制度です。
留学を申し込む際に、一時金や入学金の払い込みが必要ないプログラムの場合には、「クーリングオフ」が適用されるかどうかを条件書で確認しておくべきです。
J-CROSSの約款基準でも、申込書提出のみで契約成立とする場合にはクーリングオフの適用をする方針が採用されています。
返金規定
留学準備期間に、なんらかの理由で留学を断念することになった場合に備えて、返金規定も確認しておくべきでしょう。
一般的な旅行契約とは異なり、留学では解約時の返金額を一律に「開校〇日前には〇%」と定めるのが難しいものです。なぜなら、学校をはじめ査証などの手続きの進行具合や、出願先の学校の返金規定に応じて費用が変わるからです。
それでも、どの費用が返金対象となり、どの費用が返金されないのか、解約時にどのような計算が行われるのかは、できる限り具体的に確認しておきたいところです。
できれば「読み合わせ」を
留学の契約条件書(約款)には、ここまで挙げた3点以外にも、さまざまな規定が記載されています。 しかし、そのすべてを一人で読み、理解し、判断するのは、なかなか骨の折れることです。
だからこそ、できれば担当カウンセラーと一緒に読み合わせをすることをおすすめしています。
自分一人では理解しにくい内容も、カウンセラーの補足説明を聞きながら確認すると、意外とすんなり理解できるものです。
留学とは、より高みを目指して学びたいという期待と向上心のもとに契約するものです。だからこそ、のちにトラブルに発展して留学そのものを苦い経験にするようなことは避けたいものです。そのためにも、少々めんどくさくても契約時にしっかり読み合わせをし、双方の信頼関係のもとで留学準備に入ることをおすすめしています。
私は、読み合わせを嫌がるような留学カウンセラーであれば、契約を見直してもいいのではないかとさえ思っています。
「留学エージェントを通さない」という選択肢も
留学の手続きは、留学生自身でもできるものです。留学エージェントを通すメリットが感じられないのであれば、自分ですべての手続きを行うという選択も、じゅうぶんに検討すべきだと思います。
特に、AIツールが日進月歩で進化を続けている今、出願や書類作成といったテクニカルなことへのハードルは以前よりずっと低くなっています。
だからこそ、留学エージェント、そして留学カウンセラーは、改めてその存在価値を問われているのだと思います。
AIの情報収集能力は優秀ですが、その情報はインターネット上にある情報のみです。留学カウンセラーが長年の蓄積で蓄えてきたノウハウはインターネットをどんなに探しても存在しません。
AIツールは、留学生の悩みや疑問をじっくり聞いてくれます。しかし、そこで出てくる回答は、機能としてそなわっている公式です。あなたの性格も、生き方も、AIには関係ありません。
そんななか、留学カウンセラーには、細かい感情の機微を感じ取り、寄り添いながらも背中をそっと押す役割が求められています。
留学カウンセラーがいう「大丈夫」と、AIが言う「大丈夫」には大きな開きがあると私は思います。だからこそ、カウンセラーには、「大丈夫」と背中を押す資格があるのか、その人間力を問われているのではないかと感じています。
「良い留学エージェント」とは何か
この問いには、完全な答えなどありません。簡単に答えを出すべきでもありません。
ただ、ひとつ言えることは、常に学び続けている留学カウンセラーのプランニングは平面的ではなく立体的で、質が高いということです。
私も幹事として活動している日本認定留学カウンセラー協会では、留学カウンセラーのための研鑽の機会を提供しています。定期的にセミナーや勉強会を実施し、そこには毎回多くの留学カウンセラーが参加します。
トピックは多岐に渡り、たとえば直近であれば、TOEFL対策、コーチング、AI活用術、カスタマーハラスメント対策、インド留学事情、台湾の大学進学、グローバル転職、心理学…といった具合に、留学の核心からその周辺知識まで全方位を網羅しています。
トピックにもよりますが、一回のセミナーには60人から90人程の留学関係者が参加し、すぐに定員に達することも少なくありません。その向上心ある姿勢に、私はいつも敬意を覚えています。
留学カウンセラーという仕事では経験は財産となりますが、単に年数だけを重ねていればいいわけではありません。それだけでは情報が更新されないばかりか、留学希望者のニーズにも疎くなってしまいます。
留学希望者の未来を見据えたプランニングには、日頃の学びと好奇心が不可欠なのです。
留学エージェントの社会的意義
多くの留学エージェントは、学校からの紹介手数料や留学生が支払う対価によって事業を成立させています。
その構造そのものが悪いとは思いません。事業として継続できなければ、留学生を支援できないからです。留学エージェントはボランティアではないのです。
では留学エージェントはその構造のなかで、留学希望者にとって必ず最善の選択肢を提示できているか。
紹介手数料が得られない学校も含めて、適切な進路を考えられているか。
留学すること自体が本人にとって最善ではない場合に、それを伝えられるか。
留学エージェントという仕事の根幹に関わるこういった課題について、留学事業者は今後も常に考え、自問自答していく必要があります。
その葛藤があって初めて、留学エージェントが社会にどう貢献し、役にたっているのかを模索できる。安易に結論を出すのではなく、今後も葛藤を続けるエージェントこそが、良いエージェント足り得る資格を、得られるのかもしれません。
