ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)のアジア学修士課程に進学した浅木 真優さん(仮名)。
31歳で海外大学院5校に出願し、UBCを含む4校に合格。大学選びからIELTS対策、GPA、推薦状、研究計画書、UBCでの留学生活まで、真優さんの経験をご紹介します!
※大学総合ガイドはこちら→ブリティッシュコロンビア大学(UBC)に留学するには?偏差値や難易度、入学条件から編入方法、学費まで徹底解説!
合格・出願データ
| お名前 | 浅木 真優 |
| 年齢(レポート到着時) | 31歳 |
| 留学先 | カナダ |
| 進学先 | ブリティッシュコロンビア大学(The University of British Columbia) |
| 学位 | アジア学修士(Master of Arts in Asian Studies) |
| 所属 | The Department of Asian Studies |
| 入学年 | 2026年 |
| 出願校数 | 5校 |
| 合格校数 | 4校 |
| IELTS | Overall Band Score 7.0 |
| GPA | 3.8 |
合格した大学・大学院
| ブリティッシュコロンビア大学(The University of British Columbia) アジア学修士(Master of Arts in Asian Studies)【進学】 |
| ワシントン大学(University of Washington) The Department of Asian Languages and Literature / The Japanese Language & Literature M.A. Program |
| カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles/UCLA) UCLA International Institute / East Asian Studies M.A. |
| マサチューセッツ大学アマースト校(University of Massachusetts Amherst) The Department of East Asian Languages and Cultures / The MA in Japanese |
海外大学院を目指したきっかけ|日本文学を海外で研究したい
自分の学びたいこと、研究したいことができることが、出願大学を選んだ一番の理由です。
もともと私は日本の大学で国際関係学科に所属していて、日本文学で卒業論文を書きました。その際、大学院に進学してもっと卒論のテーマを突き詰めたい、海外にも挑戦してみたい、と思ったのが、海外大学院進学を目指す最初のきっかけでした。
そもそも海外で日本文学を学ぶことのできる大学は、それほど多くはありません。特に私は、現代日本の女性文学をやりたいと思っていたので、かなり選択肢は限られていました。
海外大学院5校に出願|大学・専攻をどう選んだ?
出願大学の絞り込みの段階で、気になる先生に直接連絡を取り、指導教員になってもらえるかどうかを打診しました。出願時点で指導教員が確保できた大学は、たったの3校でした。最終的には確保できなかった2校も含め、合計5校に出願しました。
実はこの時点では、入学を決めたThe University of British Columbia(UBC)では、指導教員は確保できていませんでした。
日本文学、特に「現代日本の女性文学」を研究できる大学を重視
前述同様、自分の専門である日本文学、特に現代日本の女性文学を研究できるかどうかを重視していました。
日本文学の研究が最も盛んな日本以外の国は、アメリカです。ただ、昨今の政治的、経済的な情勢から、アメリカで生活するのは難しそうだと感じていました。そこで候補に挙がったのが、カナダの大学でした。最終的にはアメリカ3校、カナダ2校で出願大学を固めました。
何校に出願すれば良いかというのも、悩みどころでした。年齢的にも注げるエネルギー的にも、海外大学院への挑戦はこれが最初で最後になると思っていたので、全落ちは何としてでも避けたかったです。
とはいえ闇雲に出願するのもどうかと思ったので、バランスを取って5校前後が妥当と考えました。出願時点では、出願した5校に対して明確に志望順位を定めてはいませんでした。ただ、いずれもアジア関連の学部で、日本文学で修士論文が書けるプログラムになっていました。
UBCへの進学を決めた理由|指導教授・学費・カナダという選択
アメリカでなくてカナダであること、また私のやりたいこととかなり近い内容を専門としている教授が私を指導してくださることになったことが、UBCに進学を決めた理由です。
UBCに出願する前に連絡した時点では、今の指導教員からはあまり良いお返事をいただけていませんでした。彼女は退職を目前に控えており、私の面倒を最後まで見られないとのことだったのです。しかし、その後学部内で色々と取り計らってくださったようで、別の先生とタッグを組んで私を指導することにしてくださったのです。
私はてっきりUBCは難しいと思っており、ダメ元での出願でしたので、合格通知を受け取ったときは大変驚きました。再度連絡を取って彼女から私の育成計画について教えてもらい、その誠実な対応から、ここでなら私のやりたいことができると判断しました。
その他合格通知をもらったアメリカの3校も、内容的には大変魅力的でした。一方で、ティーチングアシスタントなどの収入源が確保できない場合、経済的にかなり困窮することが見込まれました。それらの大学と比較すると、UBCはかなり学費が低く設定されていました。自身のその時点での貯蓄を考えたときに、ここでなら経済的にも安定して2年間を過ごすことができると考えました。
IELTS 6.5から7.0へ|海外大学院出願の英語対策
出願時のIELTSスコア
IELTS Overall Band Score 7.0 (Listening 6.0, Reading 7.5, Writing 6.5, Speaking 7.5)
留学を検討し始めた頃のIELTSスコア
IELTS Overall Band Score 6.5 (Listening 6.5, Reading 6.5, Writing 6.5, Speaking 6.5)
オンライン英会話でスピーキング6.5から7.5へ
オンライン英会話が、一番効果的だったと思います。スピーキングのスコアを、1か月で6.5から7.5に上げることができました。
リーディングとリスニングは、独学で対応しました。大学卒業後の最初の仕事で高校英語を教えていたので、もともとある程度の基礎的な力は持ち合わせていたのではと思います。大学入試に特化して教えていたので、リーディングやリスニングを練習する機会も多く、ある程度の応用力が身に付いていました。IELTSの形式に慣れるため、公式問題集を数年分購入してとにかく数をこなしたほか、足りない分はネット上で無料のものを探し出し、休日に取り組むようにしていました。
一方で、スピーキングとライティングにはずっと苦手意識がありました。これまでに英語圏での生活経験もありませんでしたし、実践スキルが圧倒的に不足していました。過去問を一人で進めるのにも限界があったので、これらに特化した教育コンテンツを利用することにしました。
比較的安価なオンライン英会話のIELTS対策コースを見つけて申し込み、退勤後に毎日15分、先生と一緒に練習問題に取り組みました。付け焼き刃的な練習方法ではありましたが、数か月ですぐに結果が出たので、良かったです。
ライティングに関しても、外部の先生に数回添削してもらいましたが、こちらはあまり大きな変化は感じられませんでした。それでも、なんとか必要なスコアを取得することができました。
GPA3.8で海外大学院に出願
出願時のGPAは3.8でした。
GPAは、ネットで検索した際に最初に出てきた「(各科目のGP × 単位数)の合計 ÷ 履修登録した総単位数」という方法で計算しました。
推薦状は大学時代の指導教員から
大学時代の指導教員3名にお願いしました。私の卒業した大学では、1年時から卒業までゼミに所属する必要がありました。1年次、2年次、3年次に私を担当してくださった先生が偶然それぞれ異なっていたので、ちょうど必要数であった3名を確保することができました。
一方で、既に卒業から5年以上が経過していたので、連絡を取るのにはかなり勇気がいりました。私の場合はここは思い切って課金することにし、コンサルタントの方にサポートをお願いすることにしました。
推薦状を先生方にお願いするにあたって必要となる情報(私の学部時代の成績や、推薦状をお願いする教授との接点など)を、コンサルタントの方と一緒に収集して、あらかじめまとめました。準備万端にしたうえで先生方に連絡を取ることで、連絡のしづらさを和らげることができました。結果的には全員が快諾してくださったので、本当にほっとしました。
5校中4校合格|研究計画書の作成で力を入れたこと
研究計画書の作成には時間をかけました。文学研究は学術的な側面がかなり強いですので、研究計画書の質が重要になると思っていました。私は既に大学を卒業していてフルタイムで働いていたので、できることは限られていましたが、できる範囲内で質の高い計画書を作成すべく、特に力を入れて取り組みました。
図書館やネットで文学作品や参考文献を収集し、何度も書き直しました。コンサルタントの方にも見てもらいましたが、こちらは英文法や英語の言い回しなど、英語の技術的な部分の添削にとどまりました。
その後、私の学部時代の指導教授にも、目を通してもらいました。論文の構造や扱う文学作品など、具体的なコメントをいただきました。実際には、時間的な制約や当時の自分のスキル的な問題から、そこから大きく書き直すことはできませんでした。それでも複数の方に見ていただいたことで、出願できるレベルにもっていくことができました。
最終的には5校中4校に合格することができたので、出願用の計画書としては、ある程度の評価はいただけたのだと思います。
奨学金は申請しましたか?
申請していません。
31歳で海外大学院へ|「もっと早く挑戦すればよかった」
大学院に行きたいという思いに蓋をせず、大学卒業後すぐに準備を始めれば良かったです。
もちろん何歳でも挑戦することはできますし、30代の大学院生も珍しい存在ではありません。卒業後に社会人として働き、稼ぎ、経験を積んだことも、私の人生の一部であることに変わりはありません。それでも、もっと早くUBCに来ていたら、もっと若いうちに文学研究の世界に戻れていたらと思うことが、何度もあります。
奨学金や学生ローンなど、経済的な困難を乗り越えるための手段は色々とありますので、そういった手段を積極的に利用すれば良かったです。
とはいえ今は、手持ちのカードでベストを尽くすしかありません。ブラックな職場環境も乗り越えた30代として(笑)、力強く困難を乗り越えていきたいと思っています。
UBCアジア学修士での留学生活|入学1か月で感じていること
壮大な自然に囲まれたキャンパスで、質の高い教育を受けることのできる、素晴らしい教育機関だと感じています。ポイントグレイと呼ばれる岬に位置するここバンクーバーキャンパスでは、四季を間近に感じることができます。
勉強に疲れたら緑のなかのベンチで休むこともできますし、少し足を延ばせば海を眺めることもできるんです。歴史を感じる建物と近代的な建物が共存しており、のびのびと勉強できる環境が整っています。
また、もともとこの地に住んでいた先住民族へのリスペクトを常に忘れない姿勢も、気に入っています。例えば先日は、学内でOrange Shirt Dayのイベントがありました。先住民族に対する残虐行為とその歴史を忘れないという、大学の強い思いを感じることができました。
▼Orange Shirt Day

多様性に富むThe Department of Asian Studies
私の所属するThe Department of Asian Studiesは、アジアとのつながりをもつ教授、学生が非常に多いです。さまざまな背景をもつ者同士がともに学んでおり、豊かな多様性が感じられるところも、特徴の一つだと思います。留学生の割合もかなり高いので、私も違和感なく溶け込めています。
英語で専門分野を学ぶ大変さと、文学研究ができる喜び
もちろん日々の授業や課題は、決して楽ではありません。入学からわずか1か月足らずですが、毎日の課題の量に圧倒されています。英語は母語ではありませんので、当然他の学生と比べてかなりの時間を割かなければなりません。
専門用語を用いての授業についていくのも議論をするのも、本当に大変です。私にとっては非常に厳しい環境ですが、それでも文学研究の世界に身を置ける喜びをひしひしと感じながら、毎日を過ごしています。
