世界をリードする技術などが多く生まれているアメリカは、留学先としても人気があります。しかし日本と比べて、治安が心配という声も少なくありません。アメリカの治安は本当に悪いのでしょうか。
さらにアメリカは国土が広大であり、さまざまな人種が住んでいるため、地域ごとに異なった特色を持っています。そのため留学前には、留学を考えている地域・都市の特色や犯罪率を知っておく必要があるでしょう。
本記事では外務省の情報などをもとに、留学先として人気のある都市の犯罪発生率などをまとめました。またトラブルに遭遇した際の対処方法などもご紹介します。
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アメリカの治安は悪いのか?
日本からの留学先として人気のあるアメリカですが、治安を心配する声も多くあります。たしかに日本と比べると、アメリカの治安がいいとは言い切れないでしょう。
FBI(米連邦捜査局)の統計によると、アメリカの主要犯罪の認知総件数は、約979万件(2013年)となっています。同年の日本の刑法犯認知総件数は警察白書によると約132万件です。
日本の人口がアメリカの半分以下であることを考えても、犯罪発生率が高いことが分かります。
ただしアメリカは広大な国土を持つ国です。そのため、すべての場所や地域で凶悪犯罪が日々発生しているわけではありません。どの国でも、人口の多い都市部の方が犯罪件数が多い傾向にあります。
そのため自分が留学したいと考えている地域ではどんな犯罪が頻繁に発生しているのか、事前に知っておく必要があるでしょう。
またアメリカは日本から見て身近な国とされていますが、生活習慣など異なる面も多い点です。特に日本人は言葉の意味が理解できないと、相手を慮って「イエス」と答えることも多いです。これにより不利益を受けることも多いため、安易に「イエス」と答えないようにしましょう。
また不本意な場合は、はっきりその意見を相手に伝えることが大切です。
アメリカで治安の良い州・都市
「治安が良い」とは何をもって判断するのかは難しいですが、指針となるのが「犯罪率」です。ここではFBIの2017年の調査結果を基に、犯罪率を調査しました。そのデータから、比較的治安の良い州と都市をご紹介します。
- アーバイン(カリフォルニア州)
- サプライズ(アリゾナ州)
- ウッドブリッジ(ニュージャージー州)
- ポートセイントルイス(フロリダ州)
- サンディスプリングス(ジョージア州)
- ベルビュー(ワシントン州)
- アマースト(ニューヨーク州)
- ブロークンアロー(オクラホマ州)
- ロチェスター(ミネソタ州)
参照:FBI:UCR 2017 crime in the United States
上記の都市はアメリカの中でも比較的犯罪率が低い都市です。そのため治安が不安な方は犯罪率を元に留学先を選ぶのも一つの手段です。
ただしここで発表されているのはあくまで暴力的な犯罪率が低かった都市です。他の犯罪要素なども考慮する必要があるでしょう。
アメリカで治安の悪い州・都市
FBIの発表によると、アメリカで犯罪率が高い都市は以下のようになっています。
- セントルイス(ミズーリ州)
- カンザスシティ(ミズーリ州)
- デトロイト(ミシガン州)
- アルバカーキ(ニューメキシコ州)
- ボルティモア(メリーランド州)
- メンフィス(テネシー州)
- クリーブランド(オハイオ州)
- ミルウォーキー(ウィスコンシン州)
- ストックトン(カリフォルニア州)
- インディアナポリス(インディアナ州)
参照:FBI:UCR 2017 crime in the United States
上記で紹介した都市は、比較的犯罪率が高い都市とされています。殺人や強盗、傷害などの主要犯罪発生率が高く、薬物問題も起こっています。
そのためこれらの都市に留学を考えている方は、犯罪率を見ながらよく検討する必要があるでしょう。
アメリカ留学をする上でしておきたい対策
アメリカで暮らす際には、自分の身は自分で守ることが大切とされています。そのためここではアメリカに留学する上でしておきたい対策をご紹介します。
基本的に貴重品は携帯する
日本では、カフェなどで荷物を置いてトイレに行ったりすることもあるかと思います。しかしアメリカではこのような行為は大変危険です。
たとえ友人などと一緒の場合でも、基本的に貴重品は常に身に付けておきましょう。
また自宅で貴重品を保管する場合も、常に管理場所を見直すことが求められます。自宅でも在宅時は常に施錠をし、防犯機器などには費用を惜しまないようにしましょう。
さらに人前では現金や貴重品は決して見せないようにします。多額の現金は持ち歩かないようにしましょう。どうしても現金を持ち歩く場合は、なるべく複数のポケットや財布などに分散させることが大切です。
危険な「通り」を知っておく
比較的安全とされる都市の中にも危険な「通り」というものが存在します。
たとえば以下のような場所は危険なので注意しましょう。
- 道路にゴミが散らかっている
- 壁などに落書きが多い
- 昼間でも大人が所在なさげにたむろしている
- 表通りから見えない場所があり、資格が多い
- 夜間の照明が十分でない
- 店が鉄格子などで厳重に防御されている
これらの特徴がある通りは、犯罪に巻き込まれる可能性が高いため、昼間でもできるだけ近づかないようにしましょう。また道で声をかけられた場合でも無視をしたり、断ったりする勇気を持つことが大切です。
たとえばニューヨークなどでは、無料でCDを配布していたので受け取ると、後から法外な金額を請求されたというケースもあります。
また警察官を装って近づいてくる犯罪者もいるため、不審に思ったらIDを見せてもらいましょう。
夜間の外出は気を付ける
日本では深夜や早朝に帰宅したり、ウォーキングなどの運動をしたりする方も多いです。しかしアメリカでこうした行為は、盗難や強盗などのさまざまな犯罪に巻き込まれる可能性があります。
そのため夜間の外出やできるだけ避けます。特に深夜や早朝の独り歩きやウォーキング、地下鉄の乗車などは避けることが大切です。
アメリカ留学でトラブルに遭遇したらどうしたらいいの?
どれだけ気を付けていても、トラブルに巻き込まれる可能性はあります。あらかじめ対処方法を知っておくことで、万が一の場合でも冷静に対処できるでしょう。
ここではアメリカ留学で起こる可能性のあるトラブルや対処方法をご紹介します
留学先で起こりうるトラブルとは
気を付けていても、留学先でトラブルに巻き込まれる可能性は常にあります。
たとえば以下のようなトラブルが考えられます。
- 体調を崩してしまった
- 交通事故に巻き込まれてしまった
- 大事なものを落としてしまった
- 対人関係のトラブルに巻き込まれた
こうしたトラブルに遭遇した際には、まず落ち着くことが大切です。
そしてまずは誰かに相談しましょう。具体的には以下のような手段があります。
緊急時の連絡先に電話しよう
留学先では緊急時の連絡先を知っておきましょう。
アメリカでは警察・消防・救急車はすべて「911」です。オペレーターに緊急事態の場所と内容を告げましょう。もし英語で説明できる自信がない場合は「ジャパニーズ・プリーズ」と伝えれば、日本語の通訳サービスを介して通話できます。
もし緊急ではなく警察に相談したいことがあった場合は、管轄の警察署に連絡しましょう。
また日本の外務省、在米国日本大使館などの連絡先も知っておくことが大切です。
エージェントに相談する
留学でエージェントを利用している場合は、エージェントに連絡してみましょう。
相談窓口などが開設されている場合もあるので、連絡先を把握しておくことが大切です
学校に相談する
緊急事態の時はエージェントなどと連絡がつかないことがあります。そんな時は通っている学校に相談しましょう。いざという時の対処方法を教えてくれる可能性が高いです。
最新情報を入手しよう
天災やテロなど予期せぬ事態に遭遇したら、正しい最新情報の入手に努めましょう。
テレビのニュースや日本大使館、外務省などが発表する情報をチェックする癖をつけておくと、いざというときにパニックになりにくいです。
都市ごとの治安を知って留学先を決めよう
アメリカは留学先として人気の都市ですが、州や都市によって治安が異なります。
また比較的治安の良い場所でも、危険な地域などが存在する場合があります。それらの場所には昼間でも近づかないような工夫が必要でしょう。
留学前には、留学先として考えている都市ごとの治安をしっかりチェックしておきましょう。
(留学プレス編集部)